週末のまとまった時間を使って一気見(=マラソン)したい、シリーズものや関連する映像作品をご紹介する連載【週末シネマラン】。アマプラ(Prime Video)やNetflixなどの配信サービスを使って観ることができる映画・ドラマ・アニメの中から、singles編集部メンバーが各々おすすめをピックアップ! 今回は、SFが大好きな筆者ameが、AIジョークが光る映画シリーズをご紹介します。

※この記事では、映画に出てくるセリフを紹介しています。微ネタバレ注意!

《ameの自己紹介》
映画を始めとする映像作品には非日常を求めるタイプ。エンディングはハッピーエンド派。圧倒的な強さを誇る主人公が登場するアクションが好み。
主に利用している配信サービス:アマプラ、ディズニープラス、Netflix
好きなジャンル:アクション、SFなど

それぞれの映画で注目したいセリフをピックアップ!

STEM「私は最新技術だ。忍者ではない」|『アップグレード』

こちらは、主人公グレイがSTEM(ステム)の助けを借りて窮地を乗り切った際のセリフ。STEMはグレイの体を操作することができるので、迫り来る敵も淡々と処理するんですが、グレイが敵に対して自身を忍者と言ったことにSTEMはツッコミます。

この、冗談に対してストレートに返すところがAIの魅力! 人間側がたじたじになったり、一瞬気まずい雰囲気になったりするのがまたおもしろいんですよね。冷静すぎる対応、笑わずにはいられません。

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STEMの性格は、常に冷静且つ論理的。グレイをたしなめるシーンもあり、目的のためには殺しも厭いません。なので、グロ表現や痛い表現が苦手な方には少し観るのが辛いシーンもあるかも。
(ちなみに、観終わったあとモヤモヤする映画を紹介する連載【シネマ・グレイ】で取り上げられるような雰囲気の映画です。ハッピーな映画ではありません)

でも、グレイの俳優であるローガン・マーシャル=グリーンの演じ分けがすごいので、個人的にはむしろそちらに目がいってしまいあまり気にならないかもなとも思います。STEMのときの機械的な動き、グレイに主導権が戻ったときの雰囲気の変化が違和感なく入ってくるので、見入ってしまいます。

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(STEM、ちょっと虫っぽい)

くわえて、グレイとSTEMのバディ感もまた、一風変わっていてよき。STEMに漂い続ける、どことなく信頼できない距離のある対応にちょっと闇を感じるような、キラキラではないバディです。(キラキラバディがお好きな方は『ヴェノム』シリーズ『グリーンブック』がおすすめ。)

ちなみに、私は字幕版を観ているのですが、一定のトーンで淡々と静かに喋るサイモン・メイデンの声がかっこいいのでここにもぜひ注目してほしいです。

『アップグレード』の予告編はこちら
(ちなみに、この予告編でも紹介したセリフを観ることができます!)

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TARS「やあ。ロボットの奴隷になった気分は?」|『インターステラー』

こちらは、海兵隊仕込みのユーモアを披露するTARS(ターズ)の最初のジョーク。TARSが操縦する探査艇が宇宙へ向かうなか繰り出されます。その後、ユーモアレベルを問われたTARSは「100%」と答え、クーパーに「75%に下げてくれ」と言われてしまうところもかわいい。

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ユーモアレベルが設定されている(?)ところからも分かるとおり、TARSはかなりひょうきんな性格。AIらしい合理的な判断を下すこともありますが、人間は傷つくことがあると言う理由で「正直レベルは90%」と答えるなど、優しさも併せ持っています。

『インターステラー』を観たら必ず「かわいい! 好き!」となってしまうのではないかというほど、ファンも多いTARS。親しみやすいキャラクターが魅力なので、ぜひ実際に観てほしいです。
余談ですが、こういったサポートしてくれるロボット・アンドロイドだと、『スター・ウォーズ』シリーズのR2-D2も思い出します。R2-D2やBB-8が大好きです。すっごくかわいい。

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なお、『インターステラー』には相対性理論や量子力学といった要素が盛り込まれており、フィクションながらも現実の物理学に反しないように作られています。そのため、かなり難解な内容であり専門知識がないと詳細まで理解するのは難しいかもしれません。

ただ、知識がなかったとしても十分感動できる映画です。2時間49分、いろいろと考えながら観るというのは少し骨が折れるので観終わったあと疲労感もあると思いますが、それと同時に「素晴らしいものを観た」という満足感も得られるはず。

TARSのかわいさに癒されつつ、週末にちょっと気合を入れて観てもらえたらなと思います。

ちなみに、TARSにはインスタアカウントもあります。ソファでくつろいでいたり、クリスマスを楽しんでいたりと投稿数はそこまで多くないもののさまざまな姿を見ることができるので、TARSを好きになったならこちらもおすすめ。

『インターステラー』の予告編はこちら

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サニー「厳密には初めから生きていませんけど」|『アイ,ロボット』

こちらは、スプーナーが「なぜ生きてる?」と言ったことに対してのサニーの返答。こういう真面目な答え、いいですよね〜。ほかにも、階段の段数について「2,880段です。刑事さん」と言い、スプーナーに「余計なことを教えるな」と返されるシーンも好き。

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サニーは感情を持つ特殊なロボットなので、怒りを露わにすることがあったり、痛いかどうかを気にしたりと、非常に人間らしい言動が特徴です。とはいえ、前述の通り発言にはロボットらしい部分も見られるので、このギャップがサニーらしさを強調していると思います。

「ロボットが人間性を求める」というテーマは、もはやこういったロボットものの定番のひとつではあると思いますが、はやり人間らしさを手に入れたことによる苦悩がありつつ、受け入れていくというのはいいですね。

ロボットであるサニーと、ロボット嫌いであるスプーナーの間に生まれる絆も素晴らしいです。よきバディ。最初は嫌っている相手と生まれる絆を持つバディって、最初から仲良しなバディとはまた違う魅力があります。本作は、ぜひウィンクに注目しつつ観てほしい!

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ちなみに、2018年にソニーから発売された「デトロイト ビカム ヒューマン」というゲームがとても似ているので、おそらくオマージュされている部分も多いのではないかなと思います。もし、このゲームは知っているけど『アイ,ロボット』はまだ観ていないという方がいれば、ぜひ観てみてください。

『アイ,ロボット』のトレイラーはこちら

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余談ですが、記事公開時点で無料公開中の『アンドリューNDR114』(1999)もおすすめ。『アイ,ロボット』のように感情を持つ特殊なロボット「アンドリュー」が人間になっていく過程を描いた映画です。2時間越えではありますが、穏やかな気持ちで観られるよい映画なので、ぜひ。

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