演奏にアートと、日頃から芸術にどっぷりと浸かっている筆者utoが、ひとりでゆっくりと楽しめる企画展をご紹介。今回は、視てはいけない!? 企画展から、手仕事やワークショップで触れる温かみのあるアート、サスペンス・ミステリー映画の世界に触れる企画展など、美術館はまだ緊張してしまう……という方に向けた企画展をピックアップ! ホリデーシーズンに、ちょっと特別な体験をしてみてくださいね♪

特別な体験! ちょっと個性的な企画展5選

12月になりました。ホリデーシーズンとなり街が飾り付けられ、街を歩くだけでも楽しい季節ですね。

さて、【今月のアート展】では、歴史的な絵画が見られる企画展をご紹介することが多いですが、今回はちょっと個性的な企画展をピックアップしました。

視てはいけない!? ちょっとホラーな企画展や、ホリデーシーズンらしい手仕事に触れるマーケット、映画の世界に触れる企画展、はたまた本格的な絵画を「美術散歩」と称して紹介してくれる企画展など、個性的な企画展がそろっています。

「大きな美術館に行くのはまだ勇気が出ない……」という方も、前半にご紹介する3つの企画展に足を運ぶなら、ハードルは低いかもしれません。

また、そろそろ美術館に挑戦したい! という方も、後半2つの企画展なら、ちょっとしたお出かけのつもりで楽しむことができるかも! ぜひ、ホリデーシーズンのお出かけを楽しんでくださいね。

視てはいけない絵画展(東急プラザ銀座)

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まずご紹介するこちらの企画展は、絵画を見るのに視てはいけない!? ちょっぴりホラーな企画展となっています。

現実に残されている絵画にもいわく付きのものは存在していると言われていますが、こちらはフィクションの催事となっており、“その絵に描かれたものが、どうして人に影響を与えてしまうのか”を霊視とオカルトの視点から、つくりものの絵画にリアリティを吹き込んだイベントです。

描かれた人物の“目”を見てはいけない絵画、真相を知ってはいけない絵画などなど、いろいろな理由で“視てはいけない”とされる絵画を展示しています。鑑賞はなんと自己責任!?

この企画展は「視える人には視える展」制作陣に加え、映画レーベルNOTHING NEW(ナッシング ニュー)がコラボしたもの。絵画の監修は霊視芸人のシークエンスはやとも、霊能力者のMiyoshi(みよし)も参加。

「※本展示の内容は、すべてが事実とは限りません」と注意書きがされていますが……? ぜひ足を運んでみてくださいね。

視てはいけない絵画展
会場:東急プラザ銀座(東京メトロ銀座線「銀座」駅 C2・C3出口 徒歩1分)
会期:2025年11月28日(金)〜2025年12月28日(日)

- Yokohama Holiday Art Market - 展(Hideharu Fukasaku Gallery & Museum(FEI ART MUSEUM YOKOHAMA))

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こちらは打って変わって、温かみのあるアートマーケットです。手仕事を通してアートに触れるのはいかがですか?

12月13日(土)~25日(木)までと短い会期ですが、クリスマスマーケットのような温かな雰囲気のなか、絵画やテキスタイル、写真や多肉植物など、多彩な作品を展示販売してくれます。

ホリデーシーズンらしい季節感あふれる空間で見る作品は、展示販売のとおり、購入することが可能。アートからクラフトまで、暮らしのなかにそっと寄り添う作品や雑貨が並びます。

また、12月14日(日)はパスタマシンを使ったモノタイプ版画のワークショップが、12月17日(水)と20日(土)には染め布で巾着を作るワークショップが、それぞれ有料・人数限定で体験できます。

入場自体は無料なので、ちょっとしたお出かけのついでにほっこりと楽しむことができますよ。ホリデーの特別な贈り物探しにもぴったりなこちらのアートマーケット、ぜひご注目くださいね。

- Yokohama Holiday Art Market - 展
会場:Hideharu Fukasaku Gallery & Museum(FEI ART MUSEUM YOKOHAMA)(JR「横浜」駅 西口 徒歩5分)
会期:2025年12月13日(土)〜2025年12月25日(木)

サスペンス・ミステリー映画の奇しい世界(鎌倉市川喜多映画記念館)

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※Instagramは昨年撮影された鎌倉市川喜多映画記念館の外観です。

映画の世界に触れて、アートな気分を高めてみるのはいかがでしょうか?

サスペンス映画やミステリー映画は、人々の心を惹きつけてやまない映画ジャンルのひとつです。

“マスター・オブ・サスペンス”とも呼ばれたヒッチコックは、平穏な日常の中に潜む「犯罪」や「疑惑」を巧みに描き、50年代に多くの傑作を生み出して人気を博しました。

60年代以降になると、登場人物の心や感情などの心理状態に注目した「サイコスリラー」という作品が生まれてきて、夢や記憶を取り扱う工夫された映像表現が見られるようになります。

不安感の強いスリル満点のサスペンスと、謎解きのドキドキを楽しむミステリーは、重なり合う部分も多いジャンルです。この企画展では、この2つのジャンルの映画を古典から近年の作品までを取り上げ、その魅力的な世界に迫ります。

サスペンス・ミステリー映画の奇しい世界
会場:鎌倉市川喜多映画記念館(JR横須賀線「鎌倉」駅 東口 徒歩10分)
会期:2025年11月30日(日)〜2026年3月29日(日)

開館30周年記念 千葉美術散歩(千葉市美術館)

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千葉市美術館が建っている、千葉という「場」をテーマにした企画展です。

取り扱う時代は、明治期から現代まで。取り扱われている「場」は、市内各地の建物や風景から、千葉市美術館そのものまで。じつに多彩な「場」を見ることができます。

「場」の一例としては、ジョルジュ・ビゴーが滞在したことや海気館で有名な稲毛、洋画家堀江正章が指導していた旧制千葉中学校、戦後千葉でのアートシーンの拠点のひとつ国松画廊などなど。

展示の各章にそれぞれの「場」を配置し、所蔵品を中心として、「場」に関連する日本人画家の作品を取り上げます。千葉のアートな地図を作り上げ、千葉市美術館を通して時間を超えた「場」を感じることができますよ。

美術館の帰りには、ちょっと街を歩いてアートの余韻を楽しむのもいいかも?

開館30周年記念 千葉美術散歩
会場:千葉市美術館(JR「千葉」駅 東口 徒歩15分)
会期:2025年11月1日(土)〜2026年1月8日(木)

日本画オノマトペ(高崎市タワー美術館)

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日本語のオノマトペを通してアートを感じるこちらの企画展はいかがでしょうか。

絵画を鑑賞するとき、人によっては音を感じることがあるかもしれません。雨が降っている「ざーざー」という音、馬が走っている「パカパカ」という音、街の「ざわざわ」したざわめき。

こういった“オノマトペ(擬音語や擬態語)”を通してなら、普段は難しいと思っているアートも、身近に感じられるかもしれませんよ。

こちらの企画展では、作品を観たときに、どんなオノマトペが自分のなかに生まれてくるかを楽しめる内容です。

牛若丸が「ひらり」と舞う、雪の夜に「ぬくぬく」する、うさぎが「ぴょーん!」などなど。絵を見てどんなオノマトペを想像するかは自由!

また、対話型鑑賞イベント(定員あり・詳細は公式サイト参照)や学芸員による作品解説会(申込不要)もありますので、アートは本当に初心者で……という方もぜひこちらにも参加してみてくださいね!

日本画オノマトペ
会場:高崎市タワー美術館(JR「高崎」駅 東口 直結)
会期:2025年9月27日(土)〜2025年12月21日(日)

興味のあるところからアートに入ってみよう!

今回は、アートの入り口として5つの個性的な企画展をピックアップしてご紹介しました。

フィクションの催事ながらホラーなアート体験ができる企画展、アートで散歩する企画展など、それぞれ工夫を凝らした内容ですので、アートは初めてという方でも、興味を持って楽しむことができると思います。

また、ホリデーシーズンの雰囲気を楽しめるアートマーケットでは、作品そのものをお持ち帰りできますので、おうちでもアート気分を楽しむことができますよ。

今年の冬を、アートな気分で。ぜひ、この冬を楽しんでくださいね。

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