演奏にアートと、日頃から芸術にどっぷりと浸かっている筆者utoが、ひとりでゆっくりと楽しめる企画展をご紹介。今回は、アートの中で表現されてきた動物たちに注目です。ねこ、ねこ、ねこ! な企画展から、美術館を動物園に見立てた企画展まで、いろいろな”アートな動物たち”と出会えますよ。ぜひチェックしてくださいね!

人間と動物たちの関係はさまざま! アートな動物の企画展5つ

8月になりました。強い日差しを避けた涼しい屋内で、ゆったりとアートな時間を過ごすのはいかがですか?

今回は、動物たちを主役にした企画展をご紹介します。

動物といえば、子ども時代の夏休みに、家族と動物園に行った思い出のある方もいるかもしれません。一味違う楽しみ方として、実物を見るのとは違った角度から動物を眺めてみるのもおもしろいものです。

さまざまなアーティストたちが表現した動物たちを見ることで、もしかしたら人間と動物との関係を改めて考える機会になるかもしれません。

とくに、8月8日は国際動物福祉基金が定めた「世界猫の日」でもありますので、猫だらけの企画展にもぜひ足を運んでみてくださいね!
(ちなみに、日本での猫の日は、にゃん・にゃん・にゃんの2月22日です)

Ukiyo-e 猫百科 ごろごろまるまるネコづくし(そごう美術館)

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こちらは猫が主役のかわいらしい企画展。猫は、文学だけではなくアートでも数多く登場し、とくに日本では江戸時代以降になると肉筆画(絵師が和紙や絹などに直接描いた絵)や浮世絵版画に猫たちの姿が多く見られるようになります。

人々と暮らす猫たちのこうした姿は、人と猫とが身近な存在であることの表れのように思えます。

この企画展では、猫のことが大好き!? な歌川国芳を筆頭に、浮世絵版画に見られる猫と人とのあり方を、「猫あるある」とともに楽しむことができます。

毛繕いなどの猫らしい姿やちょっとコミカルな表情から、妖怪としての化け猫、擬人化で表現された猫まで、猫でいっぱいです。

ぜひ、いろいろな猫を見にお出かけくださいね。

Ukiyo-e 猫百科 ごろごろまるまるネコづくし
会場:そごう美術館(JR「横浜」駅東口 徒歩5分)
会期:2025年7月19日(土)〜2025年9月2日(火)

動物たちの浮世絵展 絵師も動物も、人気モノ勢揃い(富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館)

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群馬県でも、動物の浮世絵を見ることができます。

喜多川歌麿や、歌川広重葛飾北斎、先ほどご紹介した歌川国芳など、人気絵師たちによる動物浮世絵を始め、江戸時代から明治時代までの浮世絵を約100点を展示。

うさぎやねずみ、猫などのかわいらしい動物たちが、人間のように生活したり、話しかけたりしてきたら? そんな楽しい想像をしながら、展示を眺めてみてください。もしかしたら、動物たちの表情に新しい発見があるかも?

タイトル通りに、絵師も動物も人気者がそろい踏みしたこの企画展、ぜひ脚を伸ばしてみてください。

動物たちの浮世絵展 絵師も動物も、人気モノ勢揃い
会場:富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館(JR信越本線「磯部」駅 タクシー10分)
会期:2025年7月19日(土)〜2025年9月7日(日)

アートリンクとちぎ2025 生きものづくし~会いに行こう、絵の中へ(小山市立車屋美術館)

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栃木ゆかりのアーティストたちが描いた動物たちにも注目です!

幕末から昭和までという期間に描かれた、多様な生き物たちの絵画が見られます。花鳥画や風景画などに登場する、虫から猫、犬、はては龍まで、じつに多くの生き物たちの絵画を展示。

取り上げられている画家は、江戸時代から昭和までに活躍した計12名。その表現も日本画だけでなく、洋画や版画など多岐にわたります。

人という生き物にとってかけがえのない存在を、愛情深い画家の目を通して見ることができるこの企画展、ぜひご注目ください。

アートリンクとちぎ2025 生きものづくし~会いに行こう、絵の中へ
会場:小山市立車屋美術館(JR宇都宮線「間々田」駅 西口 徒歩5分)
会期:2025年8月2日(土)〜2025年8月31日(日)

美術の遊びとこころⅨ 花と鳥(三井記念美術館)

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鳥も身近にいる動物のひとつです。

三井記念美術館でシリーズ化している企画の「美術の遊びとこころシリーズ」では、日本や東洋における古美術に親しむことができます。

第9弾となる今回のテーマは「花」と「鳥」。絵画のみならず、茶器や工芸品の上で表現されている花と鳥を心ゆくまで観察し、美術の中で花と鳥がどのように描かれてきたのかを考察します。

春夏秋冬の美しい植物と、ポーズや羽の色で魅せる鳥たちを見に行ってみてはいかがでしょうか。

美術の遊びとこころⅨ 花と鳥
会場:三井記念美術館(JR「東京」駅 日本橋口 徒歩7分)
会期:2025年7月1日(火)〜2025年9月7日(日)

開館50周年記念 おいでよ!松岡動物園(松岡美術館)

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松岡美術館は、2025年で開館50周年を迎えます。そんな今年に、3会期にわけて多彩なテーマでコレクションを展示してくれています。

本展はその第2弾。松岡美術館を松岡動物園にたとえて、いろいろな方法で表現されている動物たちを展示。太古の昔から動物を表現してきた人間の営みを考察するとともに、美術における動物たちの表情を見ることができます。

かわいく、強く、ときに神々しく、さまざまなイメージで表現される動物たち。

時代や世の東西を超えて、動物たちをモチーフとした作品が一堂に会します。松岡美術館が動物園になるのはこの夏だけ! お見逃しなく。

開館50周年記念 おいでよ!松岡動物園
会場:松岡美術館(JR山手線「目黒」駅 東口 徒歩15分)
会期:2025年6月17日(火)〜2025年10月13日(月)
前期:6月17日(火)〜8月17日(日)
後期:8月19日(火)〜10月13日(月・祝)
※前期と後期で一部展示の入れ替えがあります。

美術館はもうひとつの動物園!

今回は、いろいろな表現の動物を見ることができる楽しい企画展を、5つ厳選してご紹介しました。

実際に動物園に行って動物たちと触れあうのも、アートを通して動物を身近な存在として感じるのも、どちらもとてもいいものです。

時にかわいらしく、時にユーモラスに、そして時に幻想的な姿で、人間に愛され表現されてきた動物たち。今回の企画展を通して、人間と動物との関係を考えたり、その愛らしさに改めて感動したり、いろいろな方向へ心を動かしてみてください。

アートの楽しみ方は人それぞれです。これという正解はないので、ぜひ自由な感想を抱いて鑑賞してみてくださいね!

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