アート体験とアートの旅、両方楽しみたい!
今年も夏がやってきました。夏の日差しは気持ちを元気にしてくれそうな気がしますね。暑い日々が続いていますが、日傘を差してちょっとお出かけ……なんていうのも楽しいものです。
そんなお出かけ先のひとつに、アート体験を盛り込んでみてはいかがでしょうか。
とは言っても、美術館に行くとなると、静かにしていないといけない気がするし、写真もどこまで撮っていいのかわからないし……とハードルが高く感じられる方もおられると思います。
でも、まるで絵の中に入ったかのような没入型展覧会なら、きっとアートを身近に感じられるはず。また、自然豊かな鳥取県へ、アートを感じる旅に出るのもおすすめです。
今だけのこの夏を、アートの夏にしてみてくださいね。
黄金の世界に入り込んだかのよう! 「クリムト・アライブ」
日本橋三井ホールでおこなわれている「クリムト・アライブ」は、クリムトをテーマとした世界初の没入型展覧会です。

クリムトの黄金の世界に入り込める展覧会。最高傑作と名高い作品『接吻』(画像・中央)も巨大スクリーンに映し出されます
19世紀のウィーンを代表する、グスタフ・クリムト。その生涯の多くをウィーンで過ごした彼は、美術における保守的な態度から分離を目指す、「ウィーン分離派」として活躍しました。分離派を抜けてからは、壁画や婦人像を描き、現在においても人気を博している画家のひとりとなったのです。
金箔を使う「黄金様式」と呼ばれる技法を用いる彼には、日本の琳派や浮世絵などの影響も指摘されています。
こちらのアートイベントは、そんなクリムトの絵画を光や色だけではなく、音や香りまでも用いた空間で体験できる展覧会となっています。

黄金だけではなく、色とりどりの世界が広がります。死神と眠る人々を描いた『死と生』(画像・左)も圧巻のスケールです
高さ7メートルという空間に、巨大なスクリーンを設置。その会場に映し出されるクリムトの代表作、『接吻』『ユディト』『死と生』などを、クラシック音楽とともに楽しむことができます。
そして、展示室はなんとすべて写真・動画の撮影が可能となっており、黄金を用いたクリムトの世界を、自分だけのクリムトとして表現することができます。
クリムトらしいフォトロケーションも用意されているので、どこを撮影していいのかわからなくなったら、ぜひこちらも活用してみてください。

ホロフェルネスの首を持つユディトを描いた『ユディト』(画像・中央)と、英雄ペルセウスの母を描いた『ダナエ』(画像・左)。クリムトの官能美が実感できる空間です
クリムトの魅力を発信してくれる公式アンバサダーは、画家としての一面も持つKis-My-Ft2の千賀健永さんです。
華やかな装飾と官能美を描き出したクリムト。その表現のなかに入り込むことができるこちらの展覧会、ぜひご注目くださいね。
【クリムト・アライブ】
会期: 2025年7⽉18⽇(⾦)〜2025年10⽉5⽇(⽇)
会場:⽇本橋三井ホール(東京都中央区⽇本橋室町2-2-1 COREDO室町1 4F)
入場料(日時指定):⼀般/3,000円 ⾼⼤⽣/2,000円 ⼩中⽣/1,500円
特設サイトはこちら
鳥取でアートと絶景の旅!
面積の約7割ほどが森林という、自然豊かな鳥取県。ほかにも、有名な鳥取砂丘や、名峰の大山など、大自然を体験できる絶景が多くあります。

鳥取県立美術館:外観
また、2025年3月30日(日)に、鳥取県の県立美術館としては初となる、待望の鳥取県立美術館も開館! 約20年という歳月を経てオープンしたアートの拠点は、新時代の美術館にふさわしく、「みんなでつくる」美術館をコンセプトにしています。
それだけではなく、鳥取県には歴史情緒あふれる街並みや、多くの名湯、「松葉がに」「鳥取和牛」「二十世紀梨」といった美食を楽しむスポットもあります。
この夏の思い出に、アートと絶景を体験する旅を計画してみてはいかがでしょうか?
美術館とフィギュアミュージアムで、人が作るアートも堪能!

鳥取県立美術館:館内
鳥取県立美術館では、国や時代に縛られない、幅広いアート作品を見ることができます。
ポップ・アートの旗手、アンディ・ウォーホルの『ブリロの箱』を常設展示しているほか、現在開催中の「水木しげるの妖怪 百鬼夜行展」など、魅力的な展覧会も企画されています。
鳥取県は水木しげるが幼少期を過ごした土地でもあり、創作へのインスピレーションを受けた場所でもあります。その画業と独特の世界観を心ゆくまで堪能してみてください。
【水木しげるの妖怪 百鬼夜行展~お化けたちはこうして生まれた~】
会期:2025年7月19日(土)〜2025年8月31日(日)
会場:鳥取県立美術館 企画展示室
所在地:鳥取県倉吉市駄経寺町2-3-12
美術館公式サイト

現存している中で最古の小学校円形校舎をリノベーションした円形劇場くらよしフィギュアミュージアム
また、フィギュア専門ミュージアムである円形劇場くらよしフィギュアミュージアムで、日本らしいカルチャーに触れるのもおすすめ!
らせん階段のある開放的な空間は、小学校をリノベーションしたもの。アニメ・特撮・ゲームのみならず、昆虫や恐竜、仏像など、あらゆる”立体アート”を見ることができます。さまざまな企画展やワークショップで、ものづくりというものに触れてみてはいかがでしょうか。
【円形劇場くらよしフィギュアミュージアム】
所在地:鳥取県倉吉市鍛冶町1丁目2971-2
公式サイト
砂丘とクルージング、グランピングで自然を満喫!
鳥取県へは、関東からであれば飛行機で鳥取砂丘コナン空港へ、関西からであれば「とっとり満喫ドライブパス」が便利です。

鳥取砂丘の美しい「風紋」
日本最大級の砂丘、鳥取砂丘は、風が砂を撫でることでできる「風紋」が美しいスポット。非日常の体験にはうってつけです。”自然が作るアート”として、写真に収めて思い出をお持ち帰りするのもおすすめ! ラクダライドなどのアクティビティもありますよ。
【鳥取砂丘】
所在地:鳥取県鳥取市福部町湯山
公式サイト

大自然の中をクルージング
浦富海岸遊覧船クルージングで体験できるのは、名勝地・浦富海岸の絶景です。エメラルドブルーの海は、透明度25メートル。その透き通った海を進みながら、砂浜が美しい白砂青松やリアス式海岸を眺めることができます。
【浦富海岸遊覧船クルージング】
所在地:鳥取県岩美郡岩美町大谷2182
公式サイト

美しい星空を、グランピングで
夜は、グランピングで星空を眺めるのはいかがでしょうか。グランドーム砂優は、鳥取砂丘を望む場所にあるドーム型客室のグランピングリゾートです。
鳥取県は「星取県」と呼ばれるほどに星空の美しい県。肉眼で天の川や流れ星などが見られるほど澄んだ空気のなか、ホテルクオリティの快適な空間で星空を眺めるのは、きっと特別な体験になるはず。
こうした大自然は、まさに自然が創り出すアートです。ぜひ、体験してみてくださいね。
【グランドーム砂優】
所在地:鳥取県鳥取市浜坂1157-118
公式サイト
この夏をアートで彩って!
今回は、「クリムト・アライブ」や、鳥取県で体験できるアートスポットをご紹介しました。
今年も日差しの強い暑い夏になりそうですが、涼しい屋内で体験する没入型のクリムト・アライブも、鳥取県での大自然や美術館でのアート体験も、夏の思い出にぴったりです。
ぜひ、この季節をアートで彩ってみてくださいね。