《でらちゃんの自己紹介》
とくに1940年代〜70年代くらいを舞台にした作品が好みで、ストーリーに関係ないインテリアやファッションにも注目しがち。報われない最後やどんでん返し系だとなおよし……!
主に利用している配信サービス:アマプラ、Netflix
好きなジャンル:ギャング・マフィア、サスペンス、ノンフィクションなど
コッポラ監督不朽の名作『ゴッドファーザー』シリーズ
映画『ゴッドファーザー』(1972)は、もとはマリオ・プーゾの同名小説が原作です。1940〜50年代のアメリカを舞台に、イタリア系移民のマフィア、コルレオーネ家の物語を描いています。
その後、映画シリーズ2作目の『ゴッドファーザー PART II』(1974)で1950〜60年代、3作目の『ゴッドファーザー<最終章>:マイケル・コルレオーネの最期 - マリオ・プーゾ原作 』(2020年)※で1970年代〜80年代の物語が描かれています。
>作品ごとの時系列や劇中の出来事はこちらを参考にすると分かりやすいです。
『ゴッドファーザー』シリーズは、単なるマフィアファミリーの中の話にとどまらず、ほかのマフィア(ニューヨークの五大ファミリー)や警察、政治家、聖職者など……多くの人間の思惑が絡む複雑な物語です。
登場人物も多く、裏切ったり裏切られたりする物語なので、初見の方には分かりにくいところもあるかと思います。
ですが! その複雑な人間関係の中に見える、マフィアファミリー内での信頼や親子関係が最高に人間臭くて、渋くて、かっこいいのです!
「ゴッドファーザー・シリーズ」概要
・『ゴッドファーザー』(1972)
上映時間:2時間57分
・『ゴッドファーザー PART II』(1974)
上映時間:3時間22分
・『ゴッドファーザー<最終章>:マイケル・コルレオーネの最期 - マリオ・プーゾ原作 』(2020)※
上映時間:2時間45分
本数:3本
合計時間:9時間4分
【配信サービスの例】
・アマプラ:見放題で視聴可能
・Netflix:『ゴッドファーザー』のみ視聴可能
・hulu:見放題で視聴可能
※もとは『ゴッドファーザー PART III』でしたが、2020年に再編集版が公開され、現在ではこの再編集版のみ視聴可能です。シーンの入れ替えなどがあるそうですが、コッポラ監督も再編集版では「マリオと私が思い描いた通りの作品を作ることができた」と述べています。
押さえておきたい! 主要な登場人物
登場人物が多いゴッドファーザー・シリーズを見る前に、コルレオーネ家の主要な人物だけでも知っておくと、内容の理解がグンと進むはずです! 私の一言コメントとともにご紹介します。
コルレオーネ家
ビトー・コルレオーネ(初代 ドン・コルレオーネ)
静かに話す声が渋くてかっこいい。
ソニー(長男)
血の気が多くて喧嘩っ早い。
トム・ヘイゲン(養子)
養子だが、ほかの兄弟と変わらず大事なファミリーの一員。弁護士。
フレド(二男)
優しく気が弱い。釣りが得意。
マイケル(三男、二代目 ドン・コルレオーネ)
大学を出て軍隊に入隊したThe・真面目。家業は絶対に手伝わない、はずが……。
コニー(長女)
男の多いマフィアファミリーで、彼女自身がどうありたいのか葛藤したに違いない……。
ケイ・アダムス(マイケルの妻)
芯のしっかりした女性。ファッションがいつも素敵。
ヴィンセント(ソニーの息子、3代目 ドン・コルレオーネ)
血の気が多いところはソニー譲り。
『ゴッドファーザー』あらすじ
物語はコルレオーネの屋敷で、娘コニーの結婚式が盛大に行われているシーンから始まります。多くの人で賑わい、豪華で愉快なパーティーの一方、一家の長であるビトー・コルレオーネ(ドン・コルレオーネ)の書斎には、彼に助けを求める“友人たち”が絶えず訪ねてきます。
ビトー・コルレオーネは、“友人たち”の相談を聞き、良い形で解決できるように手助けしてやり、その代わりに彼らは、親しみを込めてビトーを“ドン・コルレオーネ”や“ゴッドファーザー”と呼ぶのです。
あるとき、麻薬を商売にしているソロッツォという男が、政界や警察とのコネが強いドンに仕事の話を持ちかけます。ドンは「麻薬はやらない」という考えを持っていたため、交渉は決裂。このことでソロッツォと、そのバックについているタッタリア・ファミリーがゴッドファーザーの命を狙います。
命を狙われたドンは、クリスマスの夜に胸に銃弾を2発受け……なんとか一命を取り留めますが、これに怒った三男のマイケルが復讐を仕掛ける──。
『ゴッドファーザー PART II』あらすじ
この映画では、ビトー・コルレオーネの幼少〜若い頃と、マイケル・コルレオーネのその後が描かれています。2つの物語を行ったり来たりしながら話が進んでいくので、ちょっと分かりづらいかもしれません。
ビトー・コルレオーネの物語では、彼が出身地のシチリアを出てアメリカへ渡り、家庭を持って真面目に働く様子が描かれます。彼が暮らす地域ではギャングのファヌッチが幅を利かせており、地域住民から高額なみかじめ料を徴収していたり、ある時にはファヌッチのせいでビトーの職がなくなってしまったりしました。
これを疑問に思ったビトーはファヌッチを暗殺し、街の相談役として地域住民から尊敬されるようになっていきます。その後、オリーブオイルなどを輸出入する貿易会社を立ち上げます(これが生涯にわたって、彼の表向きの生業になります)。
マイケルの物語では、彼が二代目ドン・コルレオーネとなり、拠点をニューヨークからネバダに移した後について描かれています。彼が去った後のニューヨークを縄張りとするコルレオーネの仲間フランクvs同じくニューヨークを縄張りだと主張するロサト兄弟、という揉め事から物語は始まります。
しかし、ロサト兄弟のバックには、父ビトーの旧友でもあるマフィアのロスがおり、マイケルはロスを暗殺しようと策を企てるのですが──。
『ゴッドファーザー<最終章>:マイケル・コルレオーネの最期 - マリオ・プーゾ原作』あらすじ
3作目でマイケルは、合法的な組織になろう、カジノなどのギャングと呼ばれる事業からは足を洗おうとしています。実際、「ビトー・コルレオーネ財団」というシチリア復興のための団体を率いており、バチカンから勲章をもらっています。
これに加え、ヨーロッパを中心に活動する「インターナショナル・インモビリアーレ」の株式取得と経営権を得ることで、さらに合法的な組織へと舵を切ろうとしたのです。
しかし、ここでも複雑な人の繋がりがマイケルを阻みます。
マイケルの兄ソニーの息子ヴィンセントが新手のファミリーと対立しており、親しいファミリーのボスの多くが殺されてしまったり、別のファミリーがバチカンの大司教や政界の大物と通じていて、「インターナショナル・インモビリアーレ」の経営権奪取に対し激しい妨害を仕掛けてきたり。
マイケル自身も糖尿房による低血糖で入院するなど体調がすぐれないなか、ゴッドファーザーの地位を後継者に譲ろうと考えはじめます──。