美術館巡りが趣味である筆者ameが、ひとりでゆっくりと楽しめる企画展をご紹介。今回は、個性的な5人の画家たちに注目。ポスターを芸術へと押し上げた画家たちや、ちょっと不気味な世界観が魅力の画家、日本のアートを牽引している画家まで、広くご紹介します。

独特の世界を作り上げた、個性的な5人の画家たち

いよいよ本格的な夏がやってきました。夏は、ホラーや刺激にも触れたくなる時期ですよね。今回は、強烈な個性を持つ画家に出会える企画展を5つご紹介します。少し不気味な世界観が魅力の画家にも注目です。

「アルフォンス・ミュシャ展 アール・ヌーヴォーの美しきミューズ」(茅ヶ崎市美術館)

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アルフォンス・ミュシャは、19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパに広まった「アール・ヌーヴォー(新しい芸術)」を代表するポスター画家です。その影響力は、「アール・ヌーボー」が「ミュシャ様式」と呼ばれるほど。

印象派と同様に「ジャポニスム(日本美術)」の影響を受けていることもあり、日本でも人気で、一度は目にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

この企画展では、ポスターやデザイン集、商品パッケージなどさまざまな作品を通して、ミュシャの生涯に迫ることができます。

「アルフォンス・ミュシャ展 アール・ヌーヴォーの美しきミューズ」
会場:茅ヶ崎市美術館 展示室1・2・3(JR「茅ケ崎駅」南口 徒歩約8分)
会期:2024年6月18日(火)〜8月25日(日)

「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」(SOMPO美術館)

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この企画展では、19世紀末フランスを代表する画家、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックによる「フィロス・コレクション」より、約240点を見ることができます。

紙作品の個人コレクションとしては世界最大級である「フィロス・コレクション」は、日本初上陸。このコレクションの代表ともいえる素描作品のほかに、手紙や写真など、ロートレックの理解度をぐっと上げてくれる資料も展示されています。

ポスターを中心とした版画作品も見ることができるので、ミュシャとの違いを感じてみるのもおもしろいかもしれません。

「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」
会場:SOMPO美術館(JR「新宿駅」西口 徒歩5分)
会期:2024年6月22日(土)〜9月23日(月)

「エドワード・ゴーリーを巡る旅」(横須賀美術館)

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エドワード・ゴーリーは、どこか目を離せないような不気味な雰囲気を持つ線描が特徴の絵本作家です。『不幸な子供』や、『ギャシュリークラムのちびっ子たち』といった絵本は、怖いもの見たさで読んでみた方もいるのでは。

大人になってから読みたい絵本としても人気が高いゴーリーですが、挿絵や舞台・衣装のデザインと多彩な才能を持っていました。

この企画展では、「子供」「不思議な生き物」「舞台芸術」などのテーマを軸に、約250点の作品・資料を見ることができます。謎めいた作品との邂逅を楽しんでみては。

「エドワード・ゴーリーを巡る旅」
会場:横須賀美術館(京急本線「馬堀海岸駅」より京急バス「観音崎京急ホテル・横須賀美術館前」下車 徒歩2分)
会期:2024年7月6日(土)〜9月1日(日)

「生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界」(東京都庭園美術館)

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美人画が有名な竹久夢二(たけひさ ゆめじ)は、「大正ロマン」を象徴する画家であり、詩人でもありました。美術の教育を受けることなく、独学で自身の作風を確立し、「夢二式」と称されるまでになったのです。

夢二の描いた美人は、うりざね顔(色白・中高で、やや面長な顔)に大きな眼、憂いを帯びた表情としなやかで細い肢体などが特徴です。この「夢二式美人」を目指す女性も多かったのだとか。

この企画展では、大正中期の名画『アマリリス』のほか、スケッチ帖や素描など、初公開資料を含む約180点の作品が展示されています。竹久夢二の魅力をぜひ体感してみてくださいね。

「生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界」
会場:東京都庭園美術館 本館+新館(JR山手線「目黒駅」東口/東急目黒線「目黒駅」正面口 徒歩7分)
会期:2024年6月1日(土)〜8月25日(日)

「草間彌生、具象を描く」(草間彌生美術館)

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草間彌生(くさま やよい)は、幼少期から続く幻覚を、芸術として昇華させている現代アーティストです。主題として好んでいるカボチャのほかに、網目模様や水玉模様をモチーフにした作品がとくに有名です。彼女自身をテレビなどで見たことがある方も多いでしょう。

この企画展では、コラージュや絵画連作に加えて、ボートを用いたソフト・スカルプチュア(繊維素材や可変性のあるやわらかい素材を用いた彫刻・立体作品)の最新作が世界初公開。

草間彌生の独特の世界観に、ぜひ触れてみてはいかがでしょうか。ただし、集合体が苦手な方は、見るのが少し辛い作品もあるかもしれません。

「草間彌生、具象を描く」
会場:草間彌生美術館(東京メトロ東西線「早稲田駅」出口1 徒歩約7分)
会期:2024年4月27日(土)~ 9月1日(日)

7月はインスピレーションを刺激してくれる企画展に注目

今回は、強烈な個性を持つ画家に触れることができる企画展を5つご紹介しました。

この出会いが、価値観を大きく変えてくれるかもしれません。夏の刺激がほしい方は、ぜひ足を運んでみてくださいね。

ほかの月の企画展が知りたい方はこちら

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