演奏にアートと、日頃から芸術にどっぷりと浸かっている筆者utoが、ひとりでゆっくりと楽しめる企画展をご紹介。今回は首都圏のなかでも都内に限定して、おすすめの企画展をピックアップしました。とくに、近ごろ家具で人気を集めている北欧の、新たな一面を発見できる「北欧の神秘 ーノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画」に注目です!

初夏のお出かけに美術館という選択肢

ぽかぽか陽気の過ごしやすい日が多くなってきました。気分もウキウキと上向く季節ではありますが、自分時間をどこで過ごすか迷ってしまうこともあるかもしれません。せっかくなら、いつもは行かないような、特別な場所へおでかけしたいと思いませんか?

そんなときにおすすめなのが、美術館。

美術館の展示には、美術館が所蔵しているコレクションを公開する「常設展」と、決められたテーマにそった作品を集めて展示する「企画展」があります。

企画展では、遠方の、とくに海外の美術館が持っている作品を見ることができるので、特別なおでかけにおすすめしたい展示です。

期間が限定されていますが、見逃してしまうと次はないかもしれません。今回おすすめする5つの企画展、ぜひ足を運んでみてくださいね。

「北欧の神秘 ーノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画」(SOMPO美術館)

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まずは、北欧の美術館から作品がやってきている企画展「北欧の神秘 ーノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画」をご紹介します。

この企画展では、北欧にある3つの美術館の協力のもと、約70点の作品が展示中です。

19世紀~20世紀初頭に活躍した画家たちの作品を見ることができ、北欧の新たな魅力を紹介してくれています。

この展示で見られるとくに有名な画家はエドヴァルド・ムンク。そのインパクトある表現は、印象に残っている方も多いはず。

ほかにもたくさんの個性的な画家たちが、北欧の気候風土のもと育まれた独特な世界観を表現しています。ぜひ北欧のイメージを広げてみてくださいね。

「北欧の神秘 ーノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画」
会場:SOMPO美術館(JR「新宿駅」西口 徒歩5分)
会期:2024年3月23日(土)~2024年6月9日(日)

「MUCA(ムカ)展 ICONS of Urban Art ~バンクシーからカウズまで~」(森アーツセンターギャラリー)

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お次は、ドイツにあるMUCA(Museum of Urban and Contemporary Art)から、約60点の作品たちがやってきた企画展「MUCA(ムカ)展 ICONS of Urban Art ~バンクシーからカウズまで~」。

世界中で注目を集めるバンクシーの作品を始め、アーバン・アートのジャンルを成長させてきた10名のアーティストに注目した企画展です。

アーバン・アートとは、建築物などの公共の景観に作品を描き、さまざまなメッセージを訴えかけるアートのこと。今回展示されている作品も、現代の都市空間という場所で展開されてきました。

そんなジャンルのアイコンともなっているアーティストたちの作品が見られるこの企画展は、アーバン・アートの入り口としてもおすすめです。

「MUCA(ムカ)展 ICONS of Urban Art ~バンクシーからカウズまで~」
会場:森アーツセンターギャラリー(東京メトロ 日比谷線「六本木駅」C1出口 コンコースにて直結)
会期:2024年3月15日(金)~2024年6月2日(日)

「デ・キリコ展」(東京都美術館)

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20世紀芸術の重要人物の一人とも言える、ジョルジョ・デ・キリコに着目した「デ・キリコ展」。

描かれているのは簡潔な空間なのに、摩訶不思議なビジュアルを持っているのが特徴です。

ゆがんでいる遠近感、不思議な配置のモチーフ、非現実的な空間。デ・キリコはそれらを駆使して日常の中の非日常を描きました。

サルバドール・ダリやルネ・マグリットなどのシュルレアリスム(意識と無意識、夢と現実が混ざった作品や表現)の画家たち、そして多くのアーティストに多大な影響を与えました。

日本での回顧展は10年ぶり。その不思議な絵画をぜひ見てみてください。

デ・キリコ展
会場:東京都美術館(JR「上野駅」公園改札 徒歩7分)
会期:2024年4月27日(土)~2024年8月29日(木)

「マティス 自由なフォルム」(国立新美術館)

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巨匠アンリ・マティスの作品が展示される企画展「マティス 自由なフォルム」。

マティスはアトリエで絵を描く一方で、色のついた紙を切り、それを貼り付けることで表現する「切り紙絵」の技法に取り組みました。

今回の展示ではマティス美術館のコレクションのなかでも、その切り紙絵に注目しながら、さまざまな作品や資料、約150点を紹介しています。

最晩年に取り組んだ集大成、「ヴァンスのロザリオ礼拝堂」を体験できるエリアもあります。その美しい光の空間は、時間帯を変えて見てみたくなるほど。

フォーヴィスム(野獣主義とも。原色の多い鮮烈な色彩と、荒々しいタッチが特徴)の中心人物として活躍したマティスの、その芸術をぜひご覧ください。

「マティス 自由なフォルム」
会場:国立新美術館(東京メトロ千代田線「乃木坂駅」青山霊園方面改札6出口 美術館直結)
会期:2024年2月14日(水)~2024年5月27日(月)

「TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」(東京国立近代美術館)

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最後にご紹介するのは、5月21日から開催されるモダンアート(近代美術。過去の芸術から脱却しようとする新しい様式の芸術)の企画展「TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」です。

この企画展では、共通点のある3つの作品を一組にまとめ、トリオで紹介するというコンセプトで作品を展示します。

34パターンのトリオで、110人のアーティスト、約150点の作品が紹介されており、そのうち32点は初来日です。

上記に紹介したアンリ・マティス、そしてパブロ・ピカソルネ・マグリット藤田嗣治草間彌生など、モダンアートにおける著名なアーティストの作品を見ることができます。

絵画に限らず、彫刻や写真といった多様な作品が展示されるので、きっとじっくり楽しめるはず。

「「TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」」
会場:東京国立近代美術館(東京メトロ東西線「竹橋駅」1b出口 徒歩3分)
会期:2024年5月21日(火)~2024年8月25日(日)

美術館でのひとときを、ぜひ楽しんで!

筆者厳選のおすすめ企画展を5つご紹介させていただきました。どの美術館も駅から近く、とてもアクセスしやすいので、ぜひ足を運んでみてください。

知らないアーティストに触れるもよし、著名なアーティストの別の一面を発見するもよし。美術館へのおでかけを、どうぞ楽しんできてくださいね。

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