お酒を嗜めるようになった二十歳の頃から「居酒屋よりもバーが好き」というスカした好みを持つ筆者の趣味は、バーで見かけたかっこいい見た目のお酒を収集すること。連載【酒瓶録(しゅびんろく)】では、これまで集めたボトルのお酒を思い出とともに語っていきます。今回は、「ブルックラディ ザ・クラシック・ラディ」というウイスキーについてです。

「ブルックラディ ザ・クラシック・ラディ」とは

画像: ハッとする水色が爽やか

ハッとする水色が爽やか

「ブルックラディ ザ・クラシック・ラディ」は、この酒瓶録 No.1でご紹介した「スモークヘッド」と似ていて、アイラのシングルモルトウイスキーです。

以前私は、

アイラといえば、スコッチウイスキーの中でも「くさいやつ」揃いとして有名です。「くさい」というのは「ピート香」という正露丸のような……薬のような……そんな匂いのことを指します。

とお話ししたのですが……。今回ご紹介する「ブルックラディ ザ・クラシック・ラディ」は、アイラなのにピート香のないウイスキーなんです!
(アイラ島で作られるノンピートはほかにブナハーブンくらいかと……。)

じゃあどんな味わいなんだ!? というと、軽やかで華やか、すっきりフローラル……みたいな味わいです。スモーキーさや正露丸のような香りのする、ピート香の効いたほかのアイラウイスキーとは正反対と言ってもいいですね。

あのポップなボトルもウイスキーなんですか?

私が「ブルックラディ ザ・クラシック・ラディ」に出会ったのは、いつも通っているお店がお休みだったために、その日たまたま入店したバーでした。

せっかく新しいお店だし、いつもと違うウイスキーを飲もう! と意気込んだ私は、棚のボトルたちをじーっくり、端から端まで舐め回すように眺めていました。
(こういうときの最初の1杯はアマレットジンジャーです。)

そこで目に入ったのが、やけに明るい水色のボトル。ウイスキーボトルの多くはなかの液体が見えているので全体的に茶色っぽいのですが、そのなかでなぜか目が覚めるほど鮮やかで爽やかな水色のボトル。

思わず「あのポップなボトルもウイスキーなんですか?」とバーテンダーさんに聞いて、そのまま注文してしまいました。

画像: このポップなボトルもウイスキーなんです

このポップなボトルもウイスキーなんです

はじめはハイボールで飲むことにしましたが、私的にこれが大正解でした。軽やかで華やか、すっきりフローラル……みたいな味わいが、炭酸のシュワシュワでさらに軽やかに爽やかに感じられて、ちょっと気を抜くとぐびぐびと飲んでしまいそうなほど。

がっつりピートの効いたものが好きだという方や、スモーキーさが好きなんだよねという方には、正直……どこまでも物足りない感じだと思います。でもそれがいいんです。ウイスキーに親しみがない方や、飲みやすいものがほしいという方にはうってつけです!

そして、もしお店でこのボトルを見つけたら、ちょっとボトルを持ってみてください。
(もちろんお店の方に確認を取ってからです。)

なんというか……スムース? なんです。サラサラしていてなめらかな触り心地です。いい意味でどこまでもウイスキー感のないのが、興味深くて素敵な「ブルックラディ ザ・クラシック・ラディ」。

色違いはまた違った個性?

以前、スモークヘッドのときにもご紹介したように、ウイスキーには1つの銘柄のなかにもいくつかの種類があります。それは「ブルックラディ ザ・クラシック・ラディ」も同じです。

バーでボトルたちを眺めていて、なんか……あのボトルはスムースそうだな……と思うと、だいたいがブルックラディの仲間だったことも。

いろんなところでブルックラディの仲間を見かけてはいるものの、じつは水色の「ブルックラディ ザ・クラシック・ラディ」以外は一度も飲んだことがなく……。

いろんな方からお話を聞くと、黒いボトルはブルックラディとは違う「オクトモア」というウイスキーで、「世界一スモーキーなウイスキー」とも言われているとか……!?
※蒸留所は「ブルックラディ ザ・クラシック・ラディ」も「オクトモア」も同じ「ブルックラディ蒸溜所」で製造されているそうです。

これは、飲まないことには始まらないですね!! また見かけたら挑戦してみようと思っています!

前回はこちら

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