お酒を嗜めるようになった二十歳の頃から「居酒屋よりもバーが好き」というスカした好みを持つ筆者の趣味は、バーで見かけたかっこいい見た目のお酒を収集すること。連載【酒瓶録(しゅびんろく)】では、これまで集めたボトルのお酒を思い出とともに語っていきます。今回は、「スモークヘッド」というウイスキーについてです。

酒が好きだ

私は、20歳になったばかりの頃から「居酒屋よりもバーが好き」な、少しお金のかかる酒飲みでした。当時は、バーカウンターでウイスキーやブランデーを嗜み、静かに本を読む……そんな大人がかっこいいと思って、憧れていたんです。

そんな憧れに近づくべく、バーに通っては、見た目がかっこいいボトルのお酒を手当たり次第に試し、いつしか気に入ったものは収集するようになりました。

画像: 自宅のコレクション

自宅のコレクション

この連載【酒瓶録】では、そんなスカした好みをいまだに体現し続ける私が、自身のコレクションのお酒を思い出とともに語ります。バーやウイスキーなんて格式高そうでなんか怖い……と思っている人にも、「そんなフィーリングでお酒を選んでもいいの!?」と、親近感を感じてもらえたら嬉しいです。

「スモークヘッド」とは

画像: 「スモークヘッド」度数は40度を越える

「スモークヘッド」度数は40度を越える

「スモークヘッド」とはウイスキーの名前です。ウイスキーにもいろいろな種類がありますが、スモークヘッドは、

“アイラシングルモルトのボトラーズウイスキー”

……という説明で伝わるでしょうか。ウイスキーを飲み慣れていない方はなんのこっちゃ、ともはや呪文にしか聞こえないと思いますが、わかりやすい日本語に直すとこんな感じです。

“アイラ島の単一蒸留所の原酒を買い取って、独自に瓶詰めされたウイスキー”

アイラといえば、スコッチウイスキーの中でも「くさいやつ」揃いとして有名です。「くさい」というのは「ピート香」という正露丸のような……薬のような……そんな匂いのことを指します。スコッチ好きはこのくささが好きなんです。

そのアイラの“とあるウイスキー”を買い取って、独自に瓶詰めしたもの……ということで、原酒がどこのウイスキーなのか気になるところ。じつはファンの間では「あそこのウイスキーだよね」と通説があったりするのですが……。気になる方はぜひご自身で一度飲んでみてください。

見た目も味もやんちゃすぎる「スモークヘッド」

そんな「スモークヘッド」に出会ったのは、二十歳……まだお酒を飲み始めたばかりの頃に、バーの棚に並ぶドクロのボトルに目を引かれたのがはじまりです。

だいたいのお酒のボトルは文字が並ぶばかりで何を言っているのかさっぱり分からなかったなかで、ドクロというわかりやすく危険そうな見た目は、二十歳の私の心をくすぐりました。

飲む前に少し香りを嗅がせてもらうと……強いピート香とスモーキーさ!!! ピート×スモーキーなんて、癖のかけ算みたいなものですからかなりびっくりしましたが、もう興味が止まらない私はハイボールで飲んでみることにしました。

当時のInstagramのストーリー

飲んでみると「あれ……意外とさっぱりしているな……」と思ったことを覚えています。もちろんピートも効いていて、くさいもの好きの私は満足しました。

それだけでなく、ハイボールにすることでスモーキーさが少しだけ抑えられ、炭酸のシュワシュワと相まってさっぱりと感じられるようになったのです。

それから「スモークヘッドのハイボール」は私のお気に入りで、今もはじめの1杯によく飲みます。好きすぎて、もちろん家にはスモークヘッドのボトルをお迎え済み。

カラフルになってゆくドクロ

スモークヘッドは、どうやら日本国内だけでなく海外でも大変人気なようで、気づけばいろんな色のドクロが並んでいるところを目にする機会も多くなりました。

この色の違いは何かというと、ウイスキーを熟成させる樽の違い、です。例えばレッドはシェリーカスク(カスク=樽)、オレンジはラムカスク、ブルーはテキーラカスクなど……。

テキーラカスクのスモークヘッド

最後の熟成のときにどんな樽に入れるかで、風味が異なります。私はまだブルーのテキーラカスクしか飲んだことがありませんが、これから全種類制覇を目指します!

次回からも、コレクションとともにお酒を紹介していくので、お楽しみに。

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