※当連載は掲載Vol.239までdino.networkに連載されていました。Vol.240からは当メディア『singles』にてお楽しみください。
Cartier
世界のトップジュエラーに君臨するブランドでありながら、時計史に刻んできた功績はとても大きく、時計業界への影響力も高いのがカルティエだ。とくに1904年に発表された「サントス」は、“時計を腕に巻く”という腕時計の概念を普及し、懐中時計から腕時計への移行を後押ししたほど。「タンク」「パシャ」などのロングセラーモデルをいくつもラインナップし、近年も「バロン ブルー」「カリブル ドゥ カルティエ」などの新シリーズを続々とリリース。片時も目を離すことのできないメゾンである。
クォーツウォッチの革新か。カルティエのニュースタンダード
その名の通り「戦車」からインスピレーションを得てデザインされた『タンク』は、カルティエ時計の傑作だ。シンプルながらもエレガントなデザインは、誕生から100年以上も愛され続け、いまなおそのデザインコードは崩さずに、新作が生まれる人気モデルである。
今回ご紹介する一本も、近年に発表され話題をさらったモデル。ソーラー発電にて稼働する『タンク マスト SM ソーラービート』だ。
「ソーラー」と聞いても、真新しいイメージはないだろう。デジタルウォッチなどでは一般的な駆動方式であり、何をいまさら?と思う方もいるかもしれない。
でも時計をよく見ていただきたい。デジタルウォッチなどでよく見るソーラーパネルがどこにもないのだ。撮影時にマクロレンズで見てみてもまったくわからないほど。ではどこから?
正解はローマ数字のインデックス全体である。しかも、インデックスがパネルになっているわけではなく、型抜きされたローマ数字部分を光が透過し、ダイヤル下にある光電池を充電する仕組みなのだ。
この「光」、なんと自然光だけでなく人工の光にも対応している。そしてさらにすごいのは、内蔵された光電池は16年間も作動し続けるということだ。(一般的な光電池は7〜10年)
この画期的な仕組みを開発したカルティエには脱帽だが、それを伝統的なコレクションである『タンク』に、しかもソーラー電池であるということを悟らせない緻密な作りには感動を覚える。
意匠は既存のタンクと同様で、リューズにはカボションシェイプに加工されたブルーのスピネルを搭載。直線的なケースはそのままラグとなり、一体感のある仕上がりとなっている。
本モデルに装着されているブラックのストラップは、動物由来の素材を一切使わず、植物由来の素材を40%使用して環境負荷を軽減したエコレザー。耐久性はカーフスキン ストラップと同等である。
ソーラー発電による駆動、環境に配慮したストラップ。まさにSDGsを体現した1本。本モデルは将来的にクォーツウォッチのスタンダードになっていくかもしれない。
現在あまりの人気でなかなか買えない状況が続いている。気になる方は、この機会にぜひムーンフェイズ銀座店で現物を見ていただきたい。
Cartier
タンク マストSM
ソーラービート
品番:WSTA0060
素材:ステンレススチール
サイズ:縦29.5㎜×横29.5㎜
防水:日常生活防水
ムーブメント:ソーラー
文字盤:シルバー
販売価格:465,000円(税込)※未使用品
【付属品】
外箱、内箱、取扱説明書、保証書(2024年1月)等が付属
※価格は2024年3月現在のMOON PHASE銀座店・販売価格です。
MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜
カルティエのブティックに行っても買えないことの多い『タンク マスト SM ソーラービート』がようやく当店に入荷です。人気すぎて数が少なく、なかなか他のお店でも目にすることが少ない1本です。
未使用品のため装着することはできませんが、腕においてサイズ感を見ることは可能です。ブティックで買えない……と投げている方はぜひ当店にお越しください。お値段も定価よりちょこっとお安くなっていますので狙い目ですよ!
所在地 | 東京都中央区銀座1-6-6 GINZA ARROWS1F |
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TEL | 03-5250-7272 |
営業時間 | 11:00〜19:00(日曜祝日〜18:00まで) |
定休日 | 水曜日 |
公式サイト | https://moon-phase.jp/ |