「ニット」と聞いて、あなたは何を想像しますか? ニットとは糸を編み込んだ生地のことで、伸縮性や着心地がよく、シワになりにくいのが特徴。材料や網目の大きさ、編み方によって印象の違いを出せるため、ファッションに欠かせない素材です。ここではニットの基本的な知識と代表的なアイテムを紹介します。ぜひ活用してコーデの幅を広げましょう。

ニットとはどのようなもの? セーターとは違うの?

ニットは生地に使われる素材の名称で、セーターはニット素材でできたトップスです。

ニットとセーターが混同されやすいのは、ニットを使ったトップスや帽子、マフラーなどのアイテムを「ニット」と呼ぶから。

画像: ニットとはどのようなもの? セーターとは違うの?

洋服の生地は作り方の違いによって、編み物をニット、織り物を布帛(フハク)の2種類に分けています。ニットは糸でループを作り、そのループに糸を引っかけて次のループを作るという作業を繰り返してできあがる生地です。

ニットの種類とその特徴

網目の大きさの違いで雰囲気が大きく変わるニットは、それぞれに違った呼び方があります。

画像1: ニットの種類とその特徴

網目が大きい「ざっくりニット」はローゲージニットと呼ばれ、ボリューム感がありナチュラルで、ほっこりした印象です。

画像2: ニットの種類とその特徴

対して、細かく編み込まれたハイゲージニットは、さらりとなめらかな手触りが特徴。このように編み方で見た目の印象が変わるニットですが、生地としての特徴は一貫しています。ニット生地には伸縮性があるため、動きやすく体にフィットして着心地がよいのが特徴です。

ただし、洗濯や使用頻度の多さによる型崩れをしやすいので気を付けましょう。

ニットに使用する素材

ニットの原料は化学繊維・動物繊維・植物繊維に分けられ、複数の原料を混ぜて使う場合もあります。化学繊維のおもな原料は、保湿性が高いアクリル・コットンに近いポリエステル・軽量なナイロンなどです。

画像: ニットに使用する素材

人工的に作られているため、耐久性に優れながらも比較的安価に手に入れられます。動物繊維は動物の毛を用いており、高い保湿性を誇る羊毛のウールや、高級品とされるカシミヤヤギの毛を使ったカシミヤがあります。

植物を使ったニットは素肌にやさしく柔らかい着心地が特徴。綿花から生産されるコットン、亜麻科の植物を用いた通気性のよさが特徴のリネンが代表的です。

ニットの代表的なアイテムをご紹介!

ニット素材のアイテムで思いつくのは、セーターやカーディガン・マフラー・帽子などですよね。

じつは、ほかにも多様な製品が私たちの生活に溶け込んでいます。「これもニットなの?」とあまり知られていない、目からウロコのアイテムがあるかもしれませんよ。

インナーにもおすすめの定番アイテム「Tシャツ」

画像: インナーにもおすすめの定番アイテム「Tシャツ」

Tシャツがセーターなどと同じニット製品と聞くと、意外に思いませんか?

Tシャツは、ニット生地を裁断して縫製したもので、もともとはメリヤス(ニット生地の昔の言い方)の肌着でした。ジーンズの流行とともにファッションアイテムに仲間入りし、今では性別や年齢、シーズンを問わず愛用されています。

ゆったりシルエットもかわいい「スウェット」

画像: ゆったりシルエットもかわいい「スウェット」

裏生地パイル仕上げのスウェットもニット素材でできています。

丸首・長袖が一般的で丸編み生地が用いられており、吸湿性と保湿性に優れているため、ルームウェアやスポーツ時にピッタリのトップスです。

「汗」は英語でsweatといい、汗をよく吸収する服という理由からスウェットと呼ばれるようになりました。

カジュアルからきれいめまでデザインいろいろ「プルオーバー」

頭からかぶって着るプルオーバーは、ラフなスタイルでもきちんと感が出るアイテム。

本来はニット素材のみでしたが、現在ではフォルムが先行しておりニット素材以外のプルオーバーもあります。カジュアルなのにきれいめ、きれいめなのにラフにも着こなせます。

ニット素材のプルオーバーは着心地も抜群のおすすめのアイテムです。

インナーからアウターまで幅広く着こなせるのがニット

画像: インナーからアウターまで幅広く着こなせるのがニット

ニットは編み方でニュアンスを変えられて着心地もよいので、インナーからアウターまで幅広く活用されています。

本来は素材を指す言葉ですが、セーターなどの製品を「ニット」と呼ぶこともあるので混同しがち。知っているようで意外と勘違いしているファッション用語はまだまだたくさんあります。今後も解説していきますのでご期待ください♪

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