こんにちは、恐竜おねえさんこと生田晴香です。最近の話題といえば、サッカーはもちろんのこと、宇宙界がとても盛り上がっているのはご存知ですか? 種子島でロケットが打ち上げられたり、宇宙をテーマにした漫画やアニメが大盛り上がりを見せたりしています。今回は、前回に引き続き「竜脚類(りゅうきゃくるい)」のなかから、宇宙っぽい名前をした恐竜をご紹介します。

連載コラム「生田晴香、恐竜と生きる」。福井恐竜博物館 公認恐竜博士、古生物学会友の会・恐竜倶楽部メンバーでもある自他共に認める恐竜ラバーのタレント生田晴香が、恐竜の素晴らしさを隅から隅まで語り尽くします。壮大な歴史とドラマ、未解明の不思議が交差する魅惑の恐竜ワールドへ、ようこそ! - singles編集部

生田晴香と宇宙

10年以上前、恐竜はもちろんですが宇宙にも興味がありました。恐竜検定を受けていた流れで「天文宇宙検定」というものにも挑戦し、2年連続で受験したことがあります。

結果は1回も受からず、宇宙についての才能がないことを知りましたが、天文宇宙試験のテストには絶対に出てこないであろう宇宙っぽい名前をした恐竜のことだけは頭にありました。

その名は……エウロパサウルス!

恐竜の名前としての意味は異なりますが、宇宙関連の用語としての「エウロパ」は、地球くらいの大きさをした、木星の第2衛星のことです。NASAなどが探査機を送り込み、生命が存在する条件が揃っているかどうかの調査が進められていることでも知られています。

惑星のエウロパを知っていたので、宇宙といえばエウロパサウルスっていう恐竜がいたなぁ……と思い出しやすかったんです。

また、最近(2026年6月)は、種子島でロケットが打ち上げられたり、宇宙を舞台にした漫画やアニメが話題になったりしています。

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画像: スペーストラべリウムテンキューにて撮影。宇宙兄弟イベント

スペーストラべリウムテンキューにて撮影。宇宙兄弟イベント

例えば、18年にわたって連載された「宇宙兄弟」はついに完結を迎えました。

東京シティビューにて撮影

また、「チ。 ―地球の運動について―」のイベントも頻繁に開催されており、現在はプラネタリウムとのコラボ企画などもおこなわれていますね!

JAXA筑波宇宙センタにて撮影

さらに、もうすぐ最終回を迎える少年ジャンプのアニメ「Dr.STONE」では、ロケットを作って月を目指す展開になるなど、とんでもなくおもしろい宇宙モノの作品が大盛り上がりしています。
※「宇宙兄弟」「チ。 ―地球の運動について―」「Dr.STORN」は、どれも天文宇宙や科学の知識が1ミリもなくても楽しめる作品ばかりなので、まだ見てない方はぜひ。

ということで、今回は宇宙っぽい名前をした恐竜「エウロパサウルス」の紹介をします。

なぜ宇宙“っぽい”名前という書き方をしたかというと、この恐竜の場合は「木星の衛星」という意味としてではなく、「ヨーロッパ」という地名に由来して名付けられたからです。

この恐竜、名前が覚えやすいだけのよくいる大きい恐竜だと思ったら大間違い。じつは、ほかとは違う、大変興味深い特徴があるんです!

エウロパサウルスとは

神流町恐竜センターにて撮影

学名『Europasaurus holgeri(エウロパサウルス ホルゲリ)』。

名前の意味は、「ヨーロッパのトカゲ」で、「ホルゲリ」は化石を発掘したホルガーさんからきています。ちなみに、最後のiは男性の名前を指します。

幼体から成体まで11体が発見され、2006年にドイツのボン大学古生物学者のマーティン・サンダー教授ら研究チームによって名付けられました。

こんなにもたくさん発見されるのは、すごくレアです。エウロパサウルスは、さまざまな個体で同じ部位の骨が異なるサイズで発見されているので、個体発生ステージの詳細情報がわかるようになりました。

分類は竜盤類、竜脚類、ブラキオサウルス類。首としっぽが長く四足歩行なのが特徴の竜脚類ということで、もちろん植物食恐竜です。同じ長い前足あしで背が高く、映画『ジュラシック・パーク』シリーズでもお馴染みのブラキオサウルスと同じマクロナリアのグループです。

マクロナリア類(マクロ→大きな、ナリス→鼻)は、進化的な竜脚類のグループで骨鼻孔が眼窩よりも大きいのが特徴で、アルゼンチノサウルスやカマラサウルスがグループにいますね。ゴンドワナ大陸が起源で世界中で生息していました。

エウロパサウルスが生きていたのは、中生代ジュラ紀後期のキンメリッジアン期。ヨーロッパにあるドイツのニーダーザクセン州にあたる地域に生息していました。

福井県立恐竜博物館にて撮影

全長約25メートルあるブラキオサウルスとは違って、エウロパサウルスは全長約6メートルと小さめです。

全長20〜30メートル超えるやつもいて、巨大化できるのが特徴の竜脚類ですが、エウロパサウルスはなぜそんなにも小さいのでしょうか?

島に生息する生物が小型化する「島嶼化(とうしょか)」

なぜエウロパサウルスは小型化したのか。エウロパサウルスを名付けたサンダー教授によると、これは小型化の一例であり、ニーダーザクセン州の盆地中に存在した島のなかで、竜脚類の群集が孤立した結果である、としています。

とどのつまり、島嶼化(とうしょか)で小さくなったということです。島嶼化は、島に住んでいる生き物は、大陸にいる生き物よりも小さくなるという現象です。

哺乳類を例に見ると、大きい動物は小さくなっていき、小さい動物は大きくなっていくという変化があります。

小さい場合動物の場合は、天敵がいなければ体を隠す必要がなく小さいままでいる必要がありません。逆に、大きい動物の場合は、増えすぎると小さい島だと食糧不足になってしまうかもしれないので、大量に食料を必要としないよう大きい体でいる必要ないよね、と変化していくのです。

エウロパサウルスがいた時代のヨーロッパは島だらけだったので、エウロパサウルスは島嶼化で小さくなっていったのではないかと考えられています。

まとめ

ジュラ紀のヨーロッパの島にいた植物食恐竜、エウロパサウルスは島嶼化で小さくなった竜脚類! エウロパという響きも含めて、宇宙が好きな方にとってはとくに覚えやすいのではないでしょうか!

恐竜時代は長いので、環境にあわせていろんなパターンに進化していってるのがおもしろいですね。

ちなみに、日本も島国です。そのなかでも、たとえば沖縄に島嶼化している動物はいるのか? シカの場合はどうなのか? など、気になる人はぜひ調べてみましょう。

画像: 日本科学未来館にて撮影。宇宙系アニメイベント行きまくりおねぇさん

日本科学未来館にて撮影。宇宙系アニメイベント行きまくりおねぇさん

では!

画像: 名前の由来は衛星じゃない!? 島暮らしで小さくなった恐竜「エウロパサウルス」

生田晴香 | Haruka Ikuta

恐竜タレント。TV、CMのほかモデルとして活躍中。福井恐竜博物館の公認恐竜博士で恐竜検定所持。恐竜トークショー、クイズ、鳴き声コンテスト審査員。古生物学会友の会&恐竜倶楽部メンバー。恐竜のうた「ダイナソーDANCE」監修。実は元あやまんJAPAN。

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