《紺野ミクの自己紹介》
映画やドラマは流行りものよりコアな作品が好きなタイプ。エンディングはバッドエンド派。B級映画やモヤっとする考察系映画が大好物の変人。ご飯3杯いけます。
主に利用している配信サービス:アマプラ、Netflix、Hulu
好きなジャンル:ホラー、B級映画、考察系、鬱系など
紺野ミクが選ぶ、2025年に配信で観た映画ベスト3!
ヨルゴス・ランティモスのぶっ飛んだ世界観に釘付け!『哀れなるものたち』
『女王陛下のお気に入り』(2018)や『ロブスター』(2015)の独特過ぎる世界観を持つヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンがタッグを組み、スコットランドの作家 アラスター・グレイの同名ゴシック小説を映画化した『哀れなるものたち』。
(C)2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.
これまで数々のオリジナル・ストーリーを作り続けてきたヨルゴス・ランティモス監督にとって、『哀れなるものたち』は初となる原作付き映画。彼の世界観が薄れてしまうのでは? と思っていましたが、そんなことはまったくありませんでした!!(笑)
(C)2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.
監督がたびたび作品に入れている【支配・コントロール・解放】というテーマ。それが今回原作にバチっとハマり、そこに監督のぶっ飛んだ感性が存分に盛り込まれたことで、とんでもない化学反応を起こした作品になったと思います!
なぜベストに選んだかというと、自殺した女性に胎児の脳を移植するという倫理観ギリギリの内容にも関わらず、観ているうちにベラの無邪気さや自由さに、どこか自分も解放された清々しい気持ちになったからです。
(C)2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.
(C)2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.
(C)2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.
私たちが決して取り戻すことの出来ない“純真無垢”な心が写す世界。
そんな描写にぴったりなコントラストの効いた鮮やかな色彩と、スチームパンクな世界観にも釘付けになってしまいました☆
王道系胸糞映画は外せない!『胸騒ぎ』
ある善良な家族を襲う悪夢のような週末を描いた、デンマーク・オランダ合作によるヒューマンホラー『胸騒ぎ』。
(C)2021 Profile Pictures & OAK Motion Pictures
第38回サンダンス映画祭でワールドプレミア上映されるやいなや、その想像を絶する衝撃的な展開に「今年もっとも不穏な映画」と大きな話題になり、各国の映画祭を席巻しました。
メガホンをとったのは、デンマークの新たなる鬼才クリスチャン・タフドルップ監督。
(C)2021 Profile Pictures & OAK Motion Pictures
(C)2021 Profile Pictures & OAK Motion Pictures
内容は意外とシンプル。“旅先で出会った親切な家族と意気投合して遊びに行ったらとんでもない目に合う”という王道系胸糞映画です!!
いや、そもそも王道系胸糞映画って何だよって感じですが、もう本当にそのまま、ただただ嫌な気持ちになる映画のことです!(苦笑)
なぜベストに選んだかというと、ラストの衝撃に向かうまでの人間の心理描写が個人的にとても好きだったからです。タイトルにもなっている『胸騒ぎ』という言葉……。いや、皆さん本当に自分の直感は信じた方がいいです。
(C)2021 Profile Pictures & OAK Motion Pictures
なんだか胸騒ぎがしたり、違和感を感じたり……。そういった心の機微を絶対にスルーしてはダメです。
「勘違いか……まあいっか……」は、絶対ダメ!(笑)
ちなみに、本作はすでにブラムハウス製作で『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』(2024)としてリメイクされています!(仕事が早すぎるブラムハウス。笑)
前半はほぼ同じですが、後半は結構違うところもあるんですよ。ただ、細かい心理描写や北欧独特の怖さで私は『胸騒ぎ』の方が好きです♪
デミ・ムーアの怪演と迫力はまさに今年ベスト!『サブスタンス』
フランスの女性監督 コラリー・ファルジャが、『ゴースト ニューヨークの幻』(1990)のデミ・ムーアを主演に迎え、若さと美しさに執着した元人気女優の姿を描いた異色のホラーエンタテインメント『サブスタンス』。
(C)2024 UNIVERSAL STUDIOS
(C)2024 UNIVERSAL STUDIOS
女性なら誰だっていつまでも美しくいたい! そう思うのは当然です。しかし、そのいきすぎた美への固執が悲劇を生んでしまうという、ホラーではあるものの何だか胸にグサっと刺さる作品です。
本作をベストに選んだポイントは、なんといってもデミ・ムーアの圧巻の演技です!!
(C)2024 UNIVERSAL STUDIOS
実際若くから女優として活躍してきた彼女だからこそ、エリザベスの気持ちも痛いほど分かるのではないでしょうか?
いや、現在でもデミ・ムーアはめちゃくちゃきれいですよ! でも、女優として常に大勢の目に触れることで、心無い言葉を浴びせられたこともあるでしょう。
(C)2024 UNIVERSAL STUDIOS
(C)2024 UNIVERSAL STUDIOS
そんな痛みや苦しさ、怒りを全力で表現すると同時に、今の自分を愛することの大切さも教えてくれます。体当たりで挑むデミ・ムーア! カッコいいです!
ただ、ホラーなのでグロいシーンはあるのでご注意を!(笑)
紺野ミクが選ぶ、2025年に配信で観た映画ワースト3!
2人にまったく感情移入できなかった!『ANORA アノーラ』
アメリカ社会の“声なき声”をすくいあげ、丁寧かつユーモラスにさまざまな作品を描いてきたショーン・ベイカー監督が、身分違いの恋という古典的なシンデレラストーリーを21世紀風にリアルに描きなおした『ANORA アノーラ』。
(C)2024 Focus Features LLC. All Rights Reserved. (C)Universal Pictures
2024年・第77回カンヌ国際映画祭でパルムドールを、第97回アカデミー賞では作品賞や監督賞、主演女優賞など5部門を受賞した話題作だったので、めちゃくちゃ期待してたんですよ! CMもバンバンやってたし。
でも、ぜんっぜん期待外れでした!!(笑)
ストリッパーのアノーラが御曹司のイヴァンと出会い契約彼女になるけど、身分の違いでうまくいかない。
ここまではいいんですよ!
“シンデレラストーリーはそんなに甘くはない・これが現実”が作品のテーマなのは知っていたし。
(C)2024 Focus Features LLC. All Rights Reserved. (C)Universal Pictures
(C)2024 Focus Features LLC. All Rights Reserved. (C)Universal Pictures
でも、さすがに2人とも考えや行動が子供すぎない!? イヴァンに関してはただのダメ男で論外だし、アノーラもなんでそこまで執着するのか理解不能!(笑)
ストリッパーとして働くアノーラがシンデレラになることを夢見てイヴァンに執着してるのかと思いきや、なんか本当に好きになってそうだし。
でも、イヴァンはどう見ても金持ちの道楽で最初からアノーラを好きな要素が見えないから、そりゃこうなるだろ! って感想でした(笑)あと、アノーラの叫び声がうるさくて音量下げてしまった……。
(C)2024 Focus Features LLC. All Rights Reserved. (C)Universal Pictures
でも、レビューなんかでは「このリアルさがいい」と高評価だし……。うーん。
個人的には、最初らへんの割り切って仕事をしているアノーラはカッコいいと思ったので、どうせならもっとセックスワーカーや女性蔑視についてのリアルを掘り下げてほしかったな。って感じでワーストです!
ニコール・キッドマンの色気をもっと生かして!『ベイビーガール』
私が大好きなスタジオA24がニコール・キッドマンを主演に迎え、年下男性とのスリリングなエロティックスリラーを公開するということで楽しみにしていた『ベイビーガール』。
(C)2024 MISS GABLER RIGHTS LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
愛する夫と子供、キャリアと名声、すべてを兼ね備えながらも、満たされない渇きを抱える主人公のロミーが、年下でインターンのサミュエルに支配されていくことで本当の自分の欲望に目覚めていくんですが……。
もう!!! サミュエルの支配ぶりが中途半端すぎる!!
(C)2024 MISS GABLER RIGHTS LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
あのニコール・キッドマンがひざまずいてるのよ!? もっとやるならやるで支配側に徹してくれないと!
これじゃキャリアのある年上女性は夢中にならないよ!!(誰)
ニコール・キッドマンは“役者として、人として、すべてをさらけ出した”とインタビューで答えるくらい美しい色気を出していたのに、それに対しサミュエルの魅力が全然追いついてない! 足らない!(マジで誰)
(C)2024 MISS GABLER RIGHTS LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
(C)2024 MISS GABLER RIGHTS LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
ベストで挙げた『サブスタンス』のように、ベテラン女優の魅力を最大限に生かして欲しかった! という自分勝手な見解でワーストにさせていただきました(笑)
でも本当に、デミ・ムーアしかり、ニコール・キッドマンしかり……美しい……。
閉じ込められる映画史上最高に退屈!『ザ・タワー』
突如として謎の闇に覆われた集合住宅に取り残された人々の狂気を描いた、フランス製SFシチュエーションスリラー『ザ・タワー』。
(C)2022 - Unite - Les films du Worso
基本的に、ある日いきなり閉じ込められた系映画は見つけたら観るようにしてるんですが(笑)、こちらの『ザ・タワー』は、閉じ込められた史上最高に退屈だった作品かもしれません!!
(C)2022 - Unite - Les films du Worso
窓を開けるとそこは真っ暗闇、出ようとすると死ぬ。という設定は良かったし、取り残された人たちで争いが起こるのも定番。
でも!! これといった大きな衝撃もなく、謎も解明されない……。ただ殺し合いが起きて、ラストなんてもう本当に……観た1時間半を返してくれ! と言いたくなりました(笑)
(C)2022 - Unite - Les films du Worso
(C)2022 - Unite - Les films du Worso
『ザ・タワー』というタイトルやメインビジュアルから、かなり大規模の物語を予想していたんですが、なんだか狭いコミュニティの話に感じてしまい、タイトル負け感が凄かったのでワーストに選びました。
でも、ある意味ではかなりモヤっとするので考察の余地は有りなのかもしれませんが、ワクワクはしません(笑)
以上! “紺野ミクが選ぶ、2025ベスト&ワースト映画”の紹介でした☆
ベストで選んだ作品はまだまだ語り足りないので、そのうち【シネマ・グレイ】のほうで改めて紹介しようと思います♡
ワーストも気になった方はぜひ観てみてください!(笑)
来年も一緒に素敵な映画ライフを送りましょうね〜!!
































