BREGUET
1775年に誕生したBREGUET(ブレゲ)は、時計の進化を2世紀早めたと称される天才時計技師「アブラアン・ルイ・ブレゲ」によって創業されたブランド。世界初の自動巻き機械の発明をはじめ、ミニッツリピーター、クロノグラフ、永久カレンダー、ツインバレル、トゥールビヨンなど、現在の機械式時計に使用される多くの機械が、彼の発明をベースにしていることからもブレゲ氏の傑出した才能が伺える。一時は時計の製造を中断していたが、1970年行以降に復興を遂げ、確たる技術と伝統に裏打ちされた高級時計を排出し、今日までの成功を収めている。
機構で語るトラディション
ブレゲの『トラディション レトログラードデイト』は、トラディションの造形を踏襲しつつ、新たな機能としてレトログラード(後述)を加えたモデルだ。

トラディション レトログラードデイト
トラディションはもともと懐中時計から着想を得たコレクションであり、その最大の特徴は構造そのものをデザインとして見せる点にある。

12時位置に配置された文字盤。細部の仕上げが際立つ

構造を前面に押し出した佇まい

文字盤右下で鼓動を刻むテンプ。動きが表情に変化を与える

文字盤中央に配された香箱。構造の一部が意匠として組み込まれている
文字盤は12時位置にオフセット配置され、それ以外の部分からはムーブメントがあらわに。コレクションの中にはムーブメントを覆う仕様の個体も存在するが、基本的には機械を積極的に見せる設計思想が貫かれている。

先端に穴を持つブレゲ針。ブランドを象徴するディテールのひとつ
文字盤表面はブレゲらしいツートン仕上げで、針にはおなじみのブレゲ針を採用。視認性と意匠性を高い次元で両立させた、同ブランドらしい表情だ。

扇形に広がるレトログラードデイト
そして、本モデル最大の特徴は、6時側に配されたポインターデイトにある。
このデイト表示は「レトログラード形式」を採用。レトログラードとは扇形の目盛りに沿って針が進み、終点に達すると瞬時に開始位置へ戻る機構のこと。針が跳ね返るようにリセットされる様は機械式時計ならではの愉しさである。

シースルーバック仕様のケース。独特な形状のローターが印象的

ケースサイドに施されたコインエッジ装飾。ブレゲの伝統的な意匠だ

ケース左上、10時方向に配置されたプッシュボタンが日付調整用。リューズは通常どおり時刻調整を担っている
ケースバックはスケルトン仕様となっており、錨を思わせる独特の形状のローターを備える。ケースサイドには伝統的なコインエッジ装飾が施され、細部に至るまでブレゲらしい意匠が行き届いている。

Dバックルに配された「B」。ブレゲらしさをさりげなく主張
本個体はDバックル仕様で、バックルにはブレゲの頭文字である「B」を配置。ドレスウォッチらしいシックでドレッシーなデザインは、トラディションの世界観とよく調和している。

構造美と機構、そしてドレスウォッチとしての品格が共存し、機械式時計の愉しさを感じさせてくれる一本と言えるだろう。
BREGUET
トラディション
レトログラードデイト
品番:7597BB/GY/9WU
素材:ホワイトゴールド
サイズ:縦40mm×横40mm
防水:日常生活防水
ムーブメント:自動巻き
文字盤:スケルトン
販売価格:3,980,000円(税込)
参考定価:7,051,000円
【付属品】
外箱、内箱、取扱説明書、国内正規保証書(2024年11月)、替えの純正クロコベルト、純正尾錠
※価格は2025年12月現在のMOON PHASE銀座店・販売価格です。
MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜
トラディションは、非常に人気の高いコレクションです。以前は手巻きモデルが中心でしたが、現行モデルでは自動巻きが標準となり、日常使いのしやすさも高まっています。
近年はデザインに変化を加えたモデルも登場しており、すでにトラディションをお持ちの方でも、新たな魅力を感じていただけるかと思います。
また、ブルーカラーは比較的珍しい仕様です。これまではシルバーやブラックが主流でしたが、ロイヤルな印象のブルーが採用されており、写真だけでは伝わりきらない表情があります。ぜひ店頭で実物の雰囲気を確かめてみてください。
| 所在地 | 東京都中央区銀座1-6-6 GINZA ARROWS1F |
|---|---|
| TEL | 03-5250-7272 |
| 営業時間 | 11:00〜19:00(日曜祝日〜18:00まで) |
| 定休日 | 水曜日 |
| 公式サイト | https://moon-phase.jp/ |
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