フォーマルからインフォーマルまで、自身のこだわりを移す鏡として選ばれる腕時計の数々。ここではブランド腕時計専門店・MOON PHASE(ムーンフェイズ)が最新モデルからアンティークまで、クールなおひとりさまの腕を飾るに相応しい珠玉の1本をセレクト。今回は、カルティエのタンクシリーズから、『タンク ルイ カルティエ』をご紹介しよう。

Cartier
世界のトップジュエラーに君臨するブランドでありながら、時計史に刻んできた功績はとても大きく、時計業界への影響力も高いのがカルティエだ。とくに1904年に発表された「サントス」は、“時計を腕に巻く”という腕時計の概念を普及し、懐中時計から腕時計への移行を後押ししたほど。「タンク」「パシャ」などのロングセラーモデルをいくつもラインナップし、近年も「バロン ブルー」「カリブル ドゥ カルティエ」などの新シリーズを続々とリリース。片時も目を離すことのできないメゾンである。

タンクの頂点に立つ、ルイ カルティエの気品

カルティエを代表する『タンク』シリーズの中でも、とりわけ格のある存在が『タンク ルイ カルティエ』だ。創業者ルイ・カルティエの名を冠し、ブランドが特別な思いを込めて世に送り出すモデルである。

画像: タンク ルイ カルティエ LM

タンク ルイ カルティエ LM

その特徴はまず素材にある。ルイ・カルティエの名を冠するモデルは、基本的にゴールドやプラチナといった貴金属のみで展開される。本作も例外ではなく、ケースにはイエローゴールドを採用。

そこに漆黒のブラックラッカーダイヤルを合わせることで、端正かつラグジュアリーな表情をつくり出している。インデックスを排した潔いデザインは、ラッカーを幾重にも重ねることで生まれる深みのある黒を際立たせ、シンプルでありながら圧倒的な存在感を放っている。

画像: ラッカーを重ね、漆のような光沢を生む文字盤

ラッカーを重ね、漆のような光沢を生む文字盤

「タンク」のデザインコードはそのままに、ベゼルを廃した構成や、ケース両サイドを貫くチューブ状のパーツをビス留めした意匠も健在。クラシックでありながら、どこかモダンなニュアンスを感じさせる。

搭載されるのはマニュファクチュールの手巻きキャリバー「1917MC」。ジャガー・ルクルト製ムーブメントをベースに仕立てられ、その信頼性は折り紙つきだ。手巻き仕様ゆえ、通常のタンクよりも大ぶりに設計されたリューズは操作性が良く、先端にはサファイアを埋め込んだ装飾があしらわれる。

無駄を削ぎ落としたデザインと艶やかな黒が、凛とした美しさを際立たせる一本。

シンプルでありながら強い存在感を放つその姿は、日常の装いにも、特別なシーンにも自然に溶け込み、持つ人のスタイルを一段と引き立ててくれるだろう。

MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜

カルティエの市販モデルの中でも、『タンク ルイ カルティエ』は最高峰に近い存在と言っていいでしょう。創業者の名を冠するだけあって、外装だけでなく機械面にも強いこだわりを感じます。昨今はカルティエのラインナップにおいても、クオーツと機械式の棲み分けがはっきりしてきましたが、本作はまさに機械式の魅力をしっかりと示す一本です。

文字盤に施されたラッカー塗装を見ても、一つひとつの工程が丁寧に積み重ねられていることが伝わってきます。デザインは同じタンクで、「なぜこれほど価格差があるのか」と疑問に思う方もいるかもしれません。しかし細部までじっくり見ていただければ、その理由が自然と理解できるはずです。

時計の価値といえば、複雑機構の搭載を思い浮かべる方も多いと思います。ただカルティエはジュエラーとしての顔を持つブランド。複雑さではなく、美しいものを突き詰めていく。あえて装飾を加えすぎない、引き算の美学こそが、このモデルの真価だと感じます。

所在地東京都中央区銀座1-6-6 GINZA ARROWS1F
TEL03-5250-7272
営業時間11:00〜19:00(日曜祝日〜18:00まで)
定休日水曜日
公式サイトhttps://moon-phase.jp/
【MOON PHASE(ムーンフェイズ)銀座】

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