※当連載は掲載Vol.239までdino.networkに連載されていました。Vol.240からは当メディア『singles』にてお楽しみください。
ULYSSE NARDIN
1846年にスイスのル・ロックルにて、ユリス・ナルダンが自身の名を冠したブランドとして立ち上げたマニファクチュール時計ブランド『ユリス・ナルダン』。そのコレクションはマリン クロノメーターの制作からはじまり、海からのインスピレーションを念頭にこれまで数々の独創的なタイムピースを作り上げてきた。どのグループにも所属しない独立系時計ブランドの一つとして、時計ファンから一目置かれるブランドである。
革新のデザイン。ムーブメントごと回転して時を刻む腕時計
大手グループや企業に属さない独立系時計ブランドとして歩んできたユリス・ナルダン。設立当初から独自の技術とデザイン哲学を追求し、他ブランドにはない革新的なタイムピースを生み出してきた。(過去に紹介した“浮かぶようなムーブメント”が美しいブラスト スケルトン Xはこちら)
今回紹介するのは、同ブランドのフラッグシップコレクション「フリーク」シリーズから、より日常使いしやすいモデル『フリークX』をご紹介しよう。
盤面を見ると、誰もが「普通の時計とは違う」と感じるだろう。文字盤はあるのか? 針はどれなのか? 構造はどうなっているのか?
2001年に誕生した初代フリークは、「文字盤も針もリューズもない腕時計」として登場した。さらにいえば、現在では当たり前となっているシリコン製部品を脱進機に用いた、史上初の機械式腕時計でもある。
文字盤や針がないと聞くと、写真に映るものが何か疑問に思うだろう。
実は盤面の中央に写っているものはムーブメント「UN-230」であり、本モデルはムーブメント全体が動き、時を示すというつくりになっているのだ。
具体的には、白い三角形状の部品と、その根本部分に配置されているテンプが回転。白い三角部品の先端で時を示すというわけである。
よく見ると、盤面に複数の歯車があるのがわかるだろう。これらが噛み合いながらムーブメントが回転するのだ。
ムーブメントが露出しているつくりのため、風防はやや高めに設定されているが、ケースの厚み自体は気にならないレベル。
ちなみにオリジナルのフリークにリューズはないが、『フリークX』にはリューズが搭載されている。時刻合わせなどが一般的な腕時計と同じように行えるため、より扱いやすく親しみやすいデザインといえるだろう。
フリークXは、ユリス・ナルダンの革新性を保ちながら、日常使いに適した使いやすさを兼ね備えた1本。ユニークなデザインと高い機能性が、きっとあなたの時計ライフをより楽しく、豊かにしてくれるはずだ。
ULYSSE NARDIN
フリークX
品番:2303-270.1/CARB
素材:カーボン×チタン
サイズ:縦43mm×横43mm
防水:50M防水
ムーブメント:自動巻き
文字盤:ブラック
販売価格:2,780,000円(税込)※USED
参考定価:4,686,000円
【付属品】
外箱、内箱、取扱説明書、保証書請求控え、替えの純正革ベルト等が付属
※価格は2024年11月現在のMOON PHASE銀座店・販売価格です。
MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜
フリークシリーズは非常に高額かつ、かなり特殊な構造をしているため、少し特別な操作が求められることも。しかし、フリークXは、通常のリューズが搭載され、価格もお求めやすくなって登場しました。これはユーザーにとって非常にありがたいポイントです。
フリークシリーズはユリス・ナルダンのフラッグシップモデルですが、フリークXはその使い勝手を向上させ、日常使いを考慮した新しいシリーズです。ナルダンらしさをしっかりと残しつつ、もっと身近に感じられる時計となっておりますので、ぜひお手に取って見てみてください。
所在地 | 東京都中央区銀座1-6-6 GINZA ARROWS1F |
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TEL | 03-5250-7272 |
営業時間 | 11:00〜19:00(日曜祝日〜18:00まで) |
定休日 | 水曜日 |
公式サイト | https://moon-phase.jp/ |