ジラール・ペルゴ 1966 オリオン 「星々を纏う」【今週の逸本 Vol.273】

美しいアベンチュリンダイヤルのドレスウォッチ

マニファクチュールブランドとして確固たる地位を築く老舗時計ブランド「ジラール・ペルゴ」。当連載ではこれまで、ラグジュアリースポーツモデルの「ロレアート スケルトン ホワイトゴールド」、「ロレアート スケルトン セラミック」や、ドレスウォッチの「ヴィンテージ1945」など、多彩な時計をご紹介してきた。
※『ロレアート スケルトン』『ヴィンテージ1945』はdino.networkに掲載していたときのものです。

今回セレクトしたのは、「簡潔さは究極の洗練」というレオナルド・ダ・ヴィンチの理念に基づき、時代に左右されないコレクションとして作ったドレスラインの1本。1960年代のクラシックスタイルを現代的かつ革新的にアレンジした『1966 オリオン』だ。

本モデルで最初に目が行くのは、おそらく文字盤だろう。まるで夜空の星々を閉じ込めたかのような煌めきが美しいダイヤルである。

これは「アベンチュリン」といわれる金属を混ぜて作ったガラス素材で出来ており、時計のダイヤルにするにはかなり難易度が高く、限られた職人にしか作れないもの。

時計ごとに粒子の細かさや広がりには個体差があるが、本個体は満天の星空を思わせるような繊細な粒子がダイヤルを彩っている。

それらを囲む18Kピンクゴールドのベゼルもダイヤルとマッチしており、まるで腕に自分だけの夜空を纏っているかのよう。

サイズは40mmとドレスウォッチとしては少し大きめに感じるかもしれないが、お椀型のケースが下に行くほど細くなっており、加えてケース自体とても薄く作られているため、着用時に大きさが気になることはほとんどないだろう。

芸術的なアベンチュリンダイヤルと上質な素材の調和が見事な1本。時代を超えたデザインと細部へのこだわりが、所有する喜びを一層高めてくれるはずだ。

MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜

アベンチュリンダイヤルの時計を作るブランドは限られており、さらに金無垢となると価格は高騰します。しかし、ジラール・ペルゴのこのモデルは、18Kピンクゴールドのケースにアベンチュリンダイヤルを採用しながら、USEDで168万円という破格です。

ドレスウォッチとしてのステータスも高く、シンプルなデザインながらダイヤルに味があって、腕元を飾るのにピッタリです。ドレスウォッチをお探しならぜひ注目してほしい1本ですね。

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