※当連載は掲載Vol.239までdino.networkに連載されていました。Vol.240からは当メディア『singles』にてお楽しみください。
ROLEX
世界でもっともポピュラーな腕時計ブランド・ROLEX(ロレックス)。高級時計の代名詞といっても過言ではないが、その歴史は1905年の創業から100年余りと意外と短い。その間の偉業は数知れないが、高い防水性を実現した「オイスターケース」、自動巻ローター「パーペチュアル」の技術は、新興ブランドであったROLEXを不動の地位に押し上げた。
文字盤を踊る華やかな“泡”。独特の風合いが楽しめるアンティーク
ロレックスが開発したオイスターケース(防水・防塵ケース)とパーペチュアル(自動巻き機構)。これら2つを合わせた腕時計として誕生したコレクションがオイスターパーペチュアルだ。
現在では各コレクションのほとんどが防水かつ自動巻きになっているが、“オイスターパーペチュアル”というコレクションは、ロレックスの礎でありアイコン的な存在として今もラインナップされている。
今回セレクトしたのは、1959年前後に販売されていたアンティークな1本。『オイスターパーペチュアル Ref.6567』だ。
では細部を見ていこう。
1950年代の時計は印字によるインデックスのものもあるが、本モデルはアップライトインデックスを採用。ケースに使われている金も18Kであり、当時は14Kのモデルが多かったことを考えると本モデルはハイエンドな1本であったといえる。
アンティークらしく日焼けした文字盤には、シミのような点々が。これは“スポット”と呼ばれるダメージの一種で、まるでシャンパンの泡のように見える。
文字盤のカラーと相まって「シャンパンゴールド」を体現しているといってもよい焼け具合で、非常に味わい深い。
針はドーフィン(ドルフィン)針で、わずかな光源でも反射して見やすくなるようシャープな形状に。夜光塗料などは一切使われていない。
ベゼルは等間隔の刻みが美しいフルーテッドベゼルになっており、角度によってまた違った輝きを見せてくれる。
心臓部には自動巻きムーブメントのCal.1030を搭載。ローター部分には独特の切れ込みが入っており、ローター形状が“蝶”に似ていることから「バタフライローター」と呼ばれている。
なかなか開けて見る機会はないかもしれないが、ロレックスの歴史を感じさせる機構がそこにあるという特別感はアンティークならではだろう。
ダメージの入り方がとても味わい深く、落ち着いた大人の腕にふさわしい1本。
アンティークは一期一会。本モデルを少しでも気に入ったのであれば、この出会いをぜひとも大切にしていただきたい。
ROLEX
オイスターパーペチュアル
Ref.6567
品番:6567
素材:K18イエローゴールド
サイズ:縦34mm×横34mm
防水:-
ムーブメント:自動巻き
文字盤:シャンパンゴールド
販売価格:780,000円(税込)※アンティーク
【付属品】
なし
※価格は2024年6月現在のMOON PHASE銀座店・販売価格です。
MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜
ダメージがある分販売価格は抑えられていますが、その風合いこそが本個体の魅力です。
デイトジャストと同じようにフルーテッドベゼルですが、デイトジャストより2mm小さいケースサイズで、腕元での雰囲気もまた異なります。
金無垢でゴージャスながらも、アンティークの風格が共存したこの1本は、身につけるたびに新たな魅力を感じさせてくれるはずです。
所在地 | 東京都中央区銀座1-6-6 GINZA ARROWS1F |
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TEL | 03-5250-7272 |
営業時間 | 11:00〜19:00(日曜祝日〜18:00まで) |
定休日 | 水曜日 |
公式サイト | https://moon-phase.jp/ |