連載コラム「生田晴香、恐竜と生きる」。福井恐竜博物館 公認恐竜博士、古生物学会友の会・恐竜倶楽部メンバーでもある自他共に認める恐竜ラバーのタレント生田晴香が、恐竜の素晴らしさを隅から隅まで語り尽くします。壮大な歴史とドラマ、未解明の不思議が交差する魅惑の恐竜ワールドへ、ようこそ! - singles編集部
そもそも、恐竜とは?
皆さん、恐竜を見たことはありますか?
ちーたんの館にて撮影
じつは、ほとんどの人間は恐竜を見たことがあるどころか食べたことがあるのです。手羽先、唐揚げ、おいしいですよね。
「それって鳥だろ」ってツッコミたいあなた。なんと! 鳥は恐竜に含まれるのです。
御船町恐竜博物館にて撮影
恐竜とは、「鳥類とトリケラトプスの、もっとも近い祖先から生まれた子孫すべて」が定義となります。
中生代三畳紀後期(約2億3,000万年前)に誕生した恐竜から鳥類が誕生したので、鳥類は恐竜に含まれるということです。といっても、恐竜に鳥類まで含むとややこしいので鳥類のことは「鳥類型恐竜」、「非鳥類型恐竜」と呼んでいます。
逆に、「恐竜は鳥?」と聞かれると、トリケラトプスやブラキオサウルスが鳥かのようになってしまい、それは違うので注意しましょう。
鳥類が誕生したのは中生代ジュラ紀。獣脚類から鳥に進化していったのもいるし、最終的にティラノサウルスなど非鳥類型恐竜に進化していったのもいます。
「鳥類型恐竜」と「非鳥類型恐竜」は、同じ時代を過ごした時期がありましたが、約6,604万年前の大量絶滅で非鳥類型恐竜は絶滅してしまいました。

大絶滅展にて撮影
絶滅の理由は、メキシコのユカタン半島に隕石衝突によるものです。恐竜だけではなくいろんな生物が絶滅しましたが、恐竜から枝分かれした鳥類は絶滅せずにすみました。(とはいえ、鳥類のなかでもほとんどが絶滅)
約1億6,000万年ほどの期間、非鳥類型恐竜の時代がありました。こんなに長いってすごいことです。
有名どころの恐竜は、ティラノサウルス、トリケラトプス、ステゴサウルス、ブラキオサウルス、スピノサウルス、ヴェロキラプトル。大きい四足歩行の植物食恐竜もいれば、小さい二足歩行の肉食恐竜もいます。
約1,200種類がわかっていますが、まだ発見されて研究されていないだけで1万種類はいたのではないか、と考えられています。(現在の鳥類の種類がそれくらいなので、そのくらいはいるのでは? と推測されています)

ゴジラネイル
まず、陸の生き物なので、海棲爬虫類のモササウルスや翼竜のプテラノドンは恐竜ではありません。未確認生物のネッシーや、マンモス、ディメトロドンも違います。ゴジラは人間が考えた怪獣です。恐竜は放射熱線で放射能エネルギーを吐くことはありません。
ほかの爬虫類と違い、恐竜は後ろ足が下にまっすぐ伸びているので、直立二足歩行ができます。亀やワニなどは足が横にびょーんと伸びていて這うように歩いているのに比べ、恐竜はスタスタ歩けます。

恐竜の骨盤には、寛骨臼と呼ばれる穴が絶対にあり、貫通しているのでそこに大腿骨の基部がはまり、哺乳類と同じようにスムーズに歩くことができるのです。
足の上に体があるから大きくなれたのではないか、と思われています。
恐竜研究の歴史
恐竜が研究されて200年以上が経ちました。それまで人は恐竜を知らなかったのです。それより前に恐竜化石が発見されていたとしても、恐竜を知らないのでスルーされていたでしょう。ときには薬とされていたことも……!
そもそも、なんで恐竜がいるかわかったというと、化石が発見されたからです。
化石とは、地質時代(地球が形成されてから現代まで)における生物の遺骸や生活の痕跡が人為的な影響を受けず堆積物のなかで保存されたものです。

ミュージアムパーク茨城県事前博物館にて撮影
骨や歯、卵はもちろん、琥珀として保存されたものや、生痕化石として排泄物や皮膚痕、足跡なんかも化石となります。

福井県立恐竜博物館にて撮影
バラバラのパーツで発見されたり、その一部の歯だけ発見されたり、奇跡的に関節が繋がって発見されたり、ミイラ化石になっていたり、デスポーズ(頭を上に向け、のけぞったようなポーズ)になっていたりと、いろんな形で発見されます。
羽毛の痕跡から恐竜の色がわかったり、怪我や病気だった痕があるとわかる恐竜がいたり。ほかにも、どういうウロコをしていたのかだけでなく、歩くスピードや脳の大きさなんかもわかります。
歯からは、どのようなものを食べていたのかが分かるほか、胃石が見つかることもあります。さらに、骨を切断すると年輪のような輪が現れ、そこから年齢を推測できることも!
いろいろわかってきているものの、それが絶対正解というわけではなく、日々研究されていることで情報はどんどん変わっていきます。
恐竜の復元図は少しずつ変わっていっても、恐竜の定義は変わらないので、まずは基礎を身につけてから恐竜を楽しみましょう!
まとめ
恐竜とは、「鳥類とトリケラトプスの、もっとも近い祖先から生まれた子孫すべて」で、陸の生き物ですが、鳥類型恐竜になっていくとペンギンが誕生していったり、空飛んでったりといろんなタイプに進化していっておもしろいですよね。
個人的な恐竜の特徴といえば、「すべてがどの生物よりも飛び抜けて美しい」。あれだけたくさんの種類がいるのにすべて美しいというのがどれだけすごいことかを、すべての恐竜図鑑にも書いておいてほしいところです。
(例えば、蟻が美しいと思う人は一番が蟻だろうから、人それぞれ何が美しいと思うか違ってしまうのが難しいところですが……)
これからも一生恐竜を追い続け、どんどん恐竜を知っていきたいですね!

ではまた次回。今年も良い一年を過ごしましょう。

生田晴香 | Haruka Ikuta
恐竜タレント。TV、CMのほかモデルとして活躍中。福井恐竜博物館の公認恐竜博士で恐竜検定所持。恐竜トークショー、クイズ、鳴き声コンテスト審査員。古生物学会友の会&恐竜倶楽部メンバー。恐竜のうた「ダイナソーDANCE」監修。実は元あやまんJAPAN。
YouTubeちゃんねる「恐竜わっしょい!」始めました。



