見終わったあとモヤモヤする映画が大好きな筆者が語る映画連載【シネマ・グレイ】。2026年一本目は、昨年“2025年ベスト作品”として選出した**『サブスタンス』**(2024)を、紹介しきれなかった部分を含め改めて深掘りしていこうと思います☆(文:紺野ミク)

《自己紹介》
『singles』をご覧の皆さんこんにちは!モデルをしながらライターとして記事を書いている「紺野ミク」です。こちらでは映画大好きな私がオススメする作品を紹介しています。好きなジャンルは考察系、クソ映画、鬱映画など見終わった後にモヤっとする映画が大好きです(笑)独断と偏見で楽しくツッコミながら紹介していくのでよろしくお願いします☆

アカデミー賞受賞! 異色のホラーエンタテインメント『サブスタンス』

(C)2024 UNIVERSAL STUDIOS

フランスの女性監督 コラリー・ファルジャ氏が、『ゴースト ニューヨークの幻』(1990)のデミ・ムーアを主演に迎え、若さと美しさに執着した元人気女優の姿を描いた異色のホラーエンタテインメント『サブスタンス』(2024)。

2024年・第77回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で脚本賞を受賞。第75回アカデミー賞では作品賞のほか計5部門にノミネートされ、メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞。

エリザベス役を怪演したデミ・ムーアは、キャリア初となるゴールデングローブ賞主演女優賞(ミュージカル/コメディ部門)にノミネート&受賞を果たし、アカデミー賞でも主演女優賞にノミネートされました。

本作は、2025年ベスト&ワースト映画・紺野ミク編【週末シネマラン #55】のベスト作品としても選ばせてもらいましたが、まだまだおすすめポイントがありますので改めて紹介していきます♪

元トップ女優の苦悩と葛藤

50歳の誕生日を迎えた元人気女優のエリザベス。かつてはテレビ番組や雑誌に引っ張りだこの大人気女優でしたが、容姿の衰えによって仕事が減っていくことを気に病んでいました。

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それでもなんとかレギュラーであるエアロビクス番組に出演していましたが、とうとう降板を言い渡されてしまいます。

視聴者やプロデューサーが求めているのは、若く美しい新人女優……。エリザベスは自分の価値を見失ってしまいます。

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そんなとき、若さと美しさと完璧な自分が得られるという「サブスタンス」という違法薬品の存在を知ったエリザベスは、ついに薬に手を出すことに……。

サブスタンスとは何なのか?

サブスタンスとは、より若く、より美しくなるために再生医療です。
この薬品を注射することで、エリザベスの身体が活性化し、分身が形成されます。

(C)2024 UNIVERSAL STUDIOS

というか分身ってそうやって現れるの!?

思わず、いてててて! と声を上げたくなります(笑)

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そして、そこに「スー」という自分の分身が現れるのです。

ただし、サブスタンスには使用するうえで守らなければいけないことが……。
それは、

「2人は1週間ごとに入れ替わらなければならない」

という、絶対的なルールです。

もうこのルールを見たときから嫌な予感がしてましたが(笑)、ここからとんでもない方向に向かってしまいます!!

分身は決してもう1人の自分ではない!

『サブスタンス』を観るうえでの重要なポイントですが、エリザベスとスーは決して同一人物ではないということです。

しかし、スーはエリザベスの細胞分裂から形成されているので、エリザベスのいいとこ取りをし、さらにそれをパワーアップさせた最強の上位互換なのです!

そのため、スタイルも美貌も運動神経も、エリザベスが培ってきたもののすべてを持っています。

そりゃ一気にスターダムを駆け上がりますよね!(笑)

意識の共有もしているわけではないので、スーがいつの間にか自分がやっていたレギュラー番組に抜擢されたことも、夜遊びをして家をめちゃくちゃにしたことも、エリザベスは1週間後の入れ替わりで初めて知るのです。

自分の居場所が奪われることを恐れて交代したくないエリザベスと、有名になっていくのが楽しすぎて交代したくないスー。真逆の理由で交代を拒む2人の対比は、何とも言えない気持ちになります……。

“分身は決してもう1人の自分ではない”

ということが分かったとき、エリザベスはとんでもないものに手を出してしまったと気づくのです……。

デミ・ムーアの圧巻の演技!

2025年ベスト&ワースト映画・紺野ミク編【週末シネマラン #55】でも書きましたが、とにかくデミ・ムーアの怪演が凄すぎるので、それだけで充分に観る価値があります!

(C)2024 UNIVERSAL STUDIOS

とくに印象的なのは、誰にも必要とされていない自分を誤魔化すために、食事に誘ってきた好きでもない男性とのデートへ行く支度をするシーン。

「私はまだまだ綺麗」「まだ価値がある」と言い聞かせオシャレをするものの、虚しさと惨めさが込み上げてきて爆発する姿……。

長年、一線で活躍してきた彼女だからこそ出来る圧巻の演技に心打たれます。

(C)2024 UNIVERSAL STUDIOS

さらに、本作で監督を務めたコラリー・ファルジャ氏自身が「40歳で監督デビューした自分に価値はないのではないか」と苦悩したというエピソードや、主演2人のインタビューも公式サイトから見れるのでぜひご覧ください☆

『サブスタンス』、週末のお供にいかがですか?

【公式サイトはこちら】

【サブスタンス 予告動画】

画像: 映画『サブスタンス』本予告|5月16日(金)全国ロードショー youtu.be

映画『サブスタンス』本予告|5月16日(金)全国ロードショー

youtu.be
画像: アカデミー賞受賞! “美と若さ”への執着が狂気に変わる衝撃のボディサスペンス『サブスタンス』【シネマ・グレイ File.059】

紺野ミク|Miku Konno

モデル・女優などで活躍中の他、2017年からはライターとしても活動。連載を持ちコラム執筆をするなど多方面で活躍中。お酒・映画鑑賞が大好き。

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