《自己紹介》
『singles』をご覧の皆さんこんにちは!モデルをしながらライターとして記事を書いている「紺野ミク」です。こちらでは映画大好きな私がオススメする作品を紹介しています。好きなジャンルは考察系、クソ映画、鬱映画など見終わった後にモヤっとする映画が大好きです(笑)独断と偏見で楽しくツッコミながら紹介していくのでよろしくお願いします☆
A24初の三部作シリーズ第二弾!『Pearl(パール)』
A24初の三部作映画として注目を集めるホラーシリーズ第二作目が、今回紹介する『Pearl(パール)』(2022)です!
一作目『X エックス』(2022)に続き、タイ・ウェスト監督、ミア・ゴス主演の今作『Pearl』は、「X エックス」に登場する狂気の老婆 パールの若き日を描き、夢見る少女だったパールがいかにしてシリアルキラーへと変貌したかが明らかにされる物語です☆
あらすじ
1918年、テキサス。スクリーンの中で歌い踊る華やかなスターに憧れるパールは、厳格な母親と病気の父親と人里離れた農場で暮らしています。若くして結婚した夫は戦争へ出征中で、父親の世話と家畜たちの餌やりの毎日に鬱屈とした気持ちを抱えていました。
ある日、父親の薬を買いに出かけた町で、母親に内緒で映画を見たパールは、ますます外の世界への憧れを強めていきます。しかし、母親から「お前は一生農場から出られない」と言われるパールは徐々に限界がおとずれ、ついに秘めていた狂気が爆発してしまうのでした。
純真無垢なパールの狂気と闇
歌って踊れるダンサーとして有名になりたいパール。しかし病気の父の面倒や農場の手伝いなど、繰り返される毎日にどこか退屈さを感じてます。
冒頭からいきなり歌って踊り出すシーンに『ラ・ラ・ランド』(2016)的な要素を感じますが(本当か?)、そんな気持ちも一瞬にして消え去ります。
畑でカカシ相手に踊ったりキスしたり、上に乗り出した時点で察しました。
あ、この子ヤバい子だわ。(笑)
瞬時にパールをヤバいやつ認定しましたが、実際はその想像の何倍も上をいくサイコパスでした!(笑)
退屈な日々を過ごしながらも「ただの夢見る少女」だったパール。しかし、出かけた街で出会った映写技師の男性に『人生は映画と違って1テイクしかない。やりたいことをするべき』と言われたことで、いかに自分が狭い世界で生きているか。なぜ親や農場のために自分を犠牲にしなくてはいけないのか? という感情が爆発します。
そして!! ついに!! こうなります(笑)
爆発したパールは、容赦なく次々と周りの人を手にかけていくのですが、いきなりそこまでする!? ってくらいのキラーっぷり。よく今まで我慢できてたなと思います(笑)
でも、パールの気持ち……じつはよく分かるんですよね。我が家も厳しい家庭だったんで、小さい頃は友達が遅くまで遊んでたのに自分は門限で帰らなきゃいけなかったり、誕生日、クリスマス、お正月は家族で過ごすものって決まりだったんで、友達と過ごしたりしたことはなかったです。
だいぶ大きくなってからもずっと。言ったら怒られるしなーとか、悲しむかなーって考えると言えなくて。学生の時に男女でわいわいカウントダウン! とかしてみたかった!(突然の自分語りすいません。笑)
だから、パールが「両親はいつか死ぬしその後自由に過ごせばいい」って自分に言い聞かせてるのが何だか苦しくなりましたね。きっと根は良い子なはずです!(笑)
思わず目を奪われる極彩色の世界
真っ赤なメインビジュアルや、パールのドレス、歌って踊るシーンなど、ホラーながらもとても華やかなのが印象的です。『Pearl』という映画自体が、まるで一つの舞台やミュージカルのように進んでいき、観ていてどこか爽快感すら覚えます。
独特な美しさと世界観が個人的にとっても好みです♡
あと! これだけは言わせて! ラストにパールの顔がドアップで映るんだけど、このときのミア・ゴスの演技が凄すぎる。どんだけ長尺回すねんってくらいの長さのワンカット。悲しいような笑顔のような、何とも言えない表情に「もはや顔芸」「凄すぎる」と話題にもなったシーンなので要チェックです!
一作目『X エックス』がより面白くなる!
三部作映画なので、一作目『X エックス』を先に観ている方も多いと思いますが軽く紹介します!
1979年、テキサス。女優マキシーンとマネージャーのウェイン、自主映画監督の学生RJら6人の男女は、ポルノ映画「農場の娘たち」を撮って家庭用に販売し一儲けしようと企む撮影隊。撮影場所に古びた農家を訪れた一行でしたが、そこは史上最高齢の殺人鬼夫婦が住む屋敷で……。
というストーリーで、まさにそこに出てくる老夫婦の老婆が、年老いた「パール」です。もちろん『X エックス』から観ているので、このときはただの殺人鬼お婆さんとしか思ってなかったんですが、それでもなかなかのインパクトなんですよ!
老婆は若く美しい女性をやけに目の敵にしているくせに、若い男性には抱きついて「私を見てほしい」と言ってきます。なんか不気味で変なお婆さん! って思っていたのが、『Pearl(パール)』を観てすべて繋がりました。
若い頃自分が出来なかった恋愛や、叶えられなかった夢を追う若者への嫉妬心だったんです。
そして何より驚きなのが、この老婆を演じていたのも、主人公マキシーンと同じ「ミア・ゴス」なんです!! 一本の映画の中で、女優マキシーンと殺人老婆パールを演じていたとエンドロールで分かった時は思わず声が出ました(笑)
『Pearl』を観てからもう一度『X エックス』を観てみると、出てくる家も農場も池も、そしてお婆さんの言動など「あー!! なるほど!」なシーンが盛りだくさん! 正直『X エックス』を観てなくても単体で全然楽しめる『Pearl』ですが、合わせて見るとより面白くなりますよ☆
ついに完結! 最終章『MaXXXine(マキシーン)』が全米公開!
そしてついにこの三部作の最終章、
『MaXXXine(マキシーン)』
が、2024年7月5日より全米公開されています! 日本公開日はまだ決まってませんが、いまから楽しみすぎる! 予告動画を見てテンション上げておきましょう!
【MaXXXine(マキシーン)予告動画】
A24が贈るホラー三部作『X エックス』・『Pearl(パール)』・『MaXXXine(マキシーン)』。
純粋すぎるシリアルキラーから目が離せません!
週末のお供に『Pearl(パール)』いかがですか?
【Pearl(パール)公式サイト】
【Pearl(パール)予告動画】