週末のまとまった時間を使って一気見(=マラソン)したい、シリーズものや関連する映像作品をご紹介する連載【週末シネマラン】。アマプラ(Prime Video)やNetflixなどの配信サービスを使って観ることができる映画・ドラマ・アニメの中から、singles編集部メンバーが各々おすすめをピックアップ! 今回は、普段は不思議で不気味な世界観の作品が大好きな筆者utoが、ホラーゲームを原作とした映画を3本厳選してご紹介します。

《utoの自己紹介》
不思議で不気味な世界観の作品が好き。とくに幽霊をこよなく愛しすぎていて、もはや一緒に住みたい。王道なオチもどんでん返しも大好き。
主に利用している配信サービス:アマプラ、ディズニープラス
好きなジャンル:ホラー、サスペンス、ノンフィクションなど

ホラーゲーム原作映画制作の発表が続々!

皆さんホラーゲームはお好きですか?

筆者はほとんどホラーゲームしかやっていないのではというくらい、ホラーゲームが大好き。だって幽霊と戯れられる唯一の手段ですし(?)。

そんな自分でプレイする派! な方も、プレイ動画で楽しむ派! な方も、自分の好きなホラーゲームが映画化されると発表されたら気になることもあるのではないでしょうか。

例えば、青鬼という敵から逃げつつ洋館からの脱出を目指す「青鬼」の実際のプレイ画面はこんな感じなのですが……、

※ホラーが苦手な方、注意!
(トップ画像的に、手遅れかもしれませんけど)

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青鬼から逃げるこのハラハラ感、たまらん!

こちらの「青鬼」も2本ほど映画化されており、2004年に登場してから現在まで、人気が衰えていないことを物語っています。

最近ですと、「OUTLAST」や「Until Dawn -惨劇の山荘-」、「8番出口」の映画化が発表されるなど、ホラーゲームの映画化がけっこうホットな時代なのかもしれません。「バイオハザード」も再リブート映画が作られると発表されていますし……。どれも楽しみ!

「ホラーゲームを映画化したい!」と思ってもらえるのはとても嬉しいですし、映画を観た方が「原作ゲームをプレイしてみたい!」と思ってくれたらもっと嬉しい!

というわけで、今回は筆者がプレイしたことのあるホラーゲームのなかから、映画化されている作品を3本を厳選してご紹介します。

ホラーゲームを原作とした映画シリーズ概要

『青鬼』(2014)
上映時間:1時間9分

『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』(2024)
上映時間:1時間47分

『返校 言葉が消えた日』(2019)
上映時間:1時間42分

本数:3本
合計時間:4時間38分

【配信サービスの例】
・アマプラ:すべて見放題で視聴可能

『青鬼』あらすじ

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周囲になじめずにいた転校生のシュンと、彼を気にかけている杏奈。ある日ふたりはシュンが作ったホラーゲームを河原でプレイしていました。

その後、シュンと同級生たちは連れだって化け物が出るという噂の「ジェイルハウス」までやってきます。杏奈もその後を追い、不気味な廃墟の中へと足を踏み入れました。

しかし、誰もいないはずの廃墟に、何かが割れる音が響き渡り……。

『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』あらすじ

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なかなか仕事が長続きしないマイク。警備員として働いていたある日、客を殴ってしまったことでまた職を失ってしまいます。

次の職業として紹介されたのは、廃墟となったピザ屋の夜間警備。最初は夜勤はできないと渋っていたマイクも、妹のアビーと一緒に暮らし続けるためにそこで働くことを決意します。

しかしそのピザ屋では、かつて子どもが失踪するという事件が起きていて……。

『返校 言葉が消えた日』あらすじ

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1962年、台湾。自由が罪であった頃、本を読むことで命を落とすこともあった時代。

ファン・レイシンは、夜の校舎で目を覚まします。そこで後輩のウェイ・ジョンティンと出会い、ふたりで学校を出ようとしますが、校舎の外は濁流となっていて出ることができません。

仕方なく学校内に戻る二人でしたが、その校舎には異形の存在が徘徊していて……。

ゲームで体験した攻略方法を映画でも!

謎を解きながら逃げ回れ! 『青鬼』

ホラーゲーム「青鬼」は、RPGツクールXPというソフトで作られたフリーゲームとして、2004年に初登場しました。

RPGツクールは、簡単にゲーム制作ができるソフトとして人気を博し、多くのフリーゲームが生み出されてきました。

「青鬼」が配信され始めた時期は、「ゆめにっき」「Ib」「パレット」「コープスパーティー」など、いまでも根強いファンがいるほどの人気ゲームが登場していた時代でもあります。

そんな「青鬼」が映画化されたとあって、映画『青鬼』は非常に注目された映画となりました。

ですがこちらの映画、観る前に口コミを見てみると、あまり評価が芳しくなく……。しかし気になる! 観るしかない! と、勇気を出して観てみました。

画像: 地下室でのワンシーン、青鬼と卓郎(画像前方)。卓郎と言えば、ゲーム中でも地下室でのシーンが印象的でした。 (C) 2014 noprops/黒田研二/『青鬼』製作委員会

地下室でのワンシーン、青鬼と卓郎(画像前方)。卓郎と言えば、ゲーム中でも地下室でのシーンが印象的でした。

(C) 2014 noprops/黒田研二/『青鬼』製作委員会

結論から言えば、Jホラー(ジャパニーズホラー)のジャンルとしては、けっこうアリな作品でした。

というのも、アイドル×ホラーという、Jホラー特有の組み合わせでキャスティングされているからです。アイドル×ホラーというジャンルを見慣れている人にとっては、「こういう作品あるある!」と思ってかなり楽しめるのではないでしょうか。

画像: 杏奈役の主演・入山杏奈さん。強いアイドルが観たい! という方にはおすすめです。 (C) 2014 noprops/黒田研二/『青鬼』製作委員会

杏奈役の主演・入山杏奈さん。強いアイドルが観たい! という方にはおすすめです。

(C) 2014 noprops/黒田研二/『青鬼』製作委員会

誰もいないはずの建物なのになぜか皿が割れる音がしたことから異変が始まったり、ゲーム中でやったことのある謎解きを見ることができたり、ゲームを知っている個人としてはけっこう楽しかったです。

原作ゲームのルールは「鬼ごっこ」。逃げ回りながら謎解きもしなくてはならないというハラハラドキドキが楽しいのですが、映画でもそれを見ることができ、そんなに悪い映画でもなかったという感想です。映画独自の設定もあって、そこも楽しかった!

アイドル×ホラーという、Jホラーの中でもB級に寄りがちなジャンルではありますが、そうと割り切れば楽しいです。こういう映画はワー! キャー! となっている登場人物を観るのが楽しいという一面もありますし。

ただ、多少のゴア表現(残虐性の強い表現のこと)はありますので、血とか内臓とかが苦手であれば気をつけてご視聴くださいね。

原作ゲームのプレイ難易度はバージョンやプラットフォームによって異なります。今でも新作が発表され続けている人気ゲームですので、気になったら原作もぜひ!

『青鬼』予告編はこちら

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アニマトロニクスの再現度が最高! 『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』

「アニマトロニクス」は、一般的には動物などの生き物を模して作ったロボットや、それを使って撮影するSFX(特殊撮影)の一種のことですが、ホラーゲーム「Five Nights at Freddy's」においては、プレイヤーの前に立ちはだかる動物型ロボットのことをいいます。

このホラーゲームのルールは至ってシンプル。「だるまさんが転んだ」です。

警備室にこもり、監視カメラを見ながらアニマトロニクスの接近を阻止する、というそのシンプルさと攻略難易度の高さから、2014年の初登場から現在にいたるまで多くのファンを獲得しています。

さて、そんな『Five Nights at Freddy's』の映画ですが、

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いざ観始めたら、警備室の風景を見て「これこれ! この音! このポスター! この扇風機!」と大興奮! アニマトロニクスも、ゲーム中で命のやりとりをした彼らと本当にそのまんまの姿! これは感動!

ホラー映画としてはホラー色があまりなく、ホラーが苦手な人でも観られる雰囲気ですが、物語性の強い映画が観たい方にもおすすめしたいくらいストーリーがおもしろかったです。

ゲーム内の断片的なストーリーと、映画としてのストーリーをうまく融合させていて、ゲームファンも映画ファンも満足できる作品になっているのではないでしょうか。

だるまさんが転んだのようなゲームシステムに近い命のやりとりもそんなにないので、実際のゲームプレイの時のように「びっくりして端末を放り投げる」といった筆者のような人も出ないと思います。

何より、こんなに応援したくなるホラー映画の主人公も珍しいのでは……? マイクとアビーの兄妹よ、末永く幸せであれ……。

映画『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』は2のティザーもすでに公開されています。上映が楽しみ~!

原作ゲームの攻略難易度はかなり高いです。反射神経に自信のある方はぜひ挑戦してみてくださいね!

『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』予告編はこちら

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認めたくない真実と向き合う。『返校 言葉が消えた日』

「返校 Detention」は、台湾製ホラーとして話題になったゲーム「還願 Devotion」(2019)の制作会社が2017年に発表したホラーゲームです。

ゲームシステムとしては、基本的に2Dのマップを左右に移動するだけのシンプルなもの。息を止めて敵に見つからないようにし、見つかったら逃げるという、ちょっと「隠れ鬼」的な要素のあるゲームです。

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映画『返校 言葉が消えた日』は、なんと言ってもゲームの雰囲気の再現度が最高の映画です。

異変が起こっている学校の色合いは、まさにゲームで歩き回ったあの校舎のそのもの! 息を止めてひたすらやり過ごしたあの幽霊たちがいまにも出てきそうな感じは、本当に感動してしまいました。

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また、ゲーム内でも重要な時代背景、「白色テロ」と呼ばれた戒厳令下の台湾の雰囲気も、身に迫るほどの恐怖心を覚えるくらいにリアルです。今後もこのような時代にならないとは言えないと思うと、この世界観も遠い世界のものではないのです。

そういった社会的なものに対する恐怖や、校舎内を徘徊するものたちへの恐怖、得体の知れない表現がされているシーンへの恐怖など、さまざまな恐怖の要素がミックスされた素敵なホラー映画となっています。

とはいえそこまでホラー感が強い映画ではないので、こちらもホラー初心者向けの作品ではあるでしょう。

忘れてはならない時代を生きた人たちがいました。ストーリーはフィクションですが時代設定は現実に起こっていたものなので、ノンフィクションが好きという方でもフィクション入門として楽しめるかもしれません。

原作ゲームの攻略難易度はそこまで高くありません。基本的に左右の移動だけなので、ゲーム慣れしていない人でもクリアを目標にできると思います。気になったらぜひ!

『返校 言葉が消えた日』予告編はこちら

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3作品とも、映画も、原作となったホラーゲームもとてもおもしろいので、ぜひどちらも挑戦してみてくださいね!

シリーズものをもっと知りたい方はこちら

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