▶▶▶写真はこちら|ゼニス クロノマスター エル・プリメロ
ZENITH
1865年にスイス・ジュラ山脈にある「ル・ロックル」で誕生したマニファクチュールブランド。立ち上げたのは若干22歳の青年、ジョルジュ・ファーブル・ジャコ。彼は時計の製造に集中できる環境が整ったところに時計職人を集め、完璧な時計を製造することに注力した。社名を「天頂」を意味する「ZENITH」とし、理想が空の頂の星のごとく光り輝くよう星を幸運のシンボルとして掲げている。伝統を継承し、時計の技術革新も目指す。ゼニスはその両方に秀でたブランドである。
スポーティなイメージを覆す、クロノマスターのドレスウォッチ
スポーティなデザインを特徴とするゼニスのクロノマスター。そのイメージとは異なる方向性を示すのが今回ご紹介する『クロノマスター エル・プリメロ』だ。シリーズの躍動感とは対照的に、ぐっと落ち着いた表情を持つ、稀有なドレスウォッチに仕上がっている。

クロノマスター エル・プリメロ
まず目を引くのが、ラッカー塗装による艶やかなダイヤルだ。深みのある光沢が、ドレスウォッチとしての上質さを強調している。

艶やかなラッカー塗装が上品な光沢を放つダイヤル

美しく配置された立体インデックスが上質感を演出

2時位置に配された月名表示

4時位置には日付窓

10時側に備わる曜日の表示
そこにゴールドのアプライドインデックスが置かれ、立体的な陰影が生まれることで、シンプルながら豊かな表情をつくり出している。さらに、トリプルカレンダーの表示(月・日付・曜日)が各所に美しいバランスで配置され、ダイヤル全体の整った印象をいっそう高めている。
外周を囲む段付きのベゼルも見どころで、柔らかな曲面の重なりが端正な印象に。

曲線の重なりが美しいベゼル
搭載されるムーブメントは「Cal. エル・プリメロ410」。通常のエル・プリメロにトリプルカレンダーを組み合わせた珍しい複雑機構だ。

3時位置の30分積算計

9時位置にはスモールセコンド

文字盤6時位置にはムーンフェイズを配置。クラシックな趣をいっそう引き上げている
トリプルカレンダーといえばプッシュボタンが複数並ぶイメージが一般的だが、本作はエル・プリメロをベースにしているため、プッシュボタンが少なく操作が独特。

ケースサイドにはプッシュボタンがふたつ。上がムーンフェイズの操作で、下が曜日操作だ

リューズが押し込まれた状態でゼンマイを巻き上げる仕組み

1段引くと時間の調整。ここからもう一段引くと日付の調整ができる
月・曜日・日付は、プッシュボタンに加えてリューズも使いながら調整する仕様となっている。
裏ぶたはスケルトン仕様で、この希少な「エル・プリメロ410」の動きを直接鑑賞できる点も魅力だ。エル・プリメロの鼓動と複雑機構の妙味を同時に味わえる一本といえるだろう。

ZENITH
クロノマスター
エル・プリメロ
品番:30.0243.410
素材:イエローゴールド
サイズ:縦40mm×横40mm
防水:-
ムーブメント:自動巻き
文字盤:ホワイト
販売価格:1,480,000円(税込)
【付属品】
外箱、内箱、取扱説明書、国内正規保証書(1997年2月)、メーカー修理明細書(2010年6月)
※価格は2025年12月現在のMOON PHASE銀座店・販売価格です。
MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜
クロノマスターと聞くと、スポーツウォッチを想像する方がほとんどだと思います。シリーズ自体ももともとスポーツタイプの時計として始まっているため、そのように感じるのが普通です。ところが、実はドレスラインも展開されており、さらにムーブメントは特殊な「エル・プリメロ」へと仕上げられています。ある意味では“魔改造”と呼べるほどの仕様です。
1990年代の腕時計には、トリプルカレンダーを搭載したモデルも多く見られました。クォーツ時計と比べ、多機能であることを大きなアピールポイントとしていたのではないでしょうか。
そして、世界最高峰のムーブメントであるエル・プリメロの中でも、上位機種にあたる「エル・プリメロ410」はまさにロマンの塊。腕時計にロマンを感じる機械好きの方には、ぜひおすすめしたいモデルです。
| 所在地 | 東京都中央区銀座1-6-6 GINZA ARROWS1F |
|---|---|
| TEL | 03-5250-7272 |
| 営業時間 | 11:00〜19:00(日曜祝日〜18:00まで) |
| 定休日 | 水曜日 |
| 公式サイト | https://moon-phase.jp/ |






