Official Staff
【女子目線のエンタメ・アート評論「ひろえの気分」】初飛行機でNY(5)
はじめての気持ちを感じたいなら
NYの車でのツアー、2日目。車窓越しの景色では、それぞれ独特の雰囲気をまとった建物がゆっくりと巡るように目の前に現れます。都心で見たような新しいビル、石造りの建物、レンガ造りの建物。ヨーロピアン調の建物が、「俺がここらでは一番長いんだぞっ。」って言いたげに、街の雰囲気を統一させているようで、頼もしいんです。
私にとって、いちいち声にだして確認してみたくなるような光景を、運動をした帰りのようなラフな格好の人や、ベビーカーをひく女性は当たり前のように歩いていて、「地元の人」として光景の一部となっています。もし、私がこの光景に、地元の人として馴染むくらいにここで...
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【女子目線のエンタメ・アート評論「ひろえの気分」】初飛行機でNY(4)
午前4時の幻想
NY2日目の朝4時。時差ボケで起きたはいいものの、あまり意識がはっきりしません。ふと窓に目をやると、隣のビルでは、まだどの階にも灯りがついています。一生懸命に働くビジネスマンの存在を感じさせました。
私が幼かった頃、夜中の1、2時や朝の3、4時は、自分の世界から人の気配が消える時間でした。夢の中にいるのが当たり前の時間。だから世界も1〜4時を飛ばして翌日を迎えるんだという感覚でした。今でもちょっとだけ神聖な感じのする時間帯なのですが、寝ぼけ眼から見るビルの灯りはなんだか幻のような感じがしました。
香水のあの女性は誰?
8時半にツアーの車が迎えに来るので、ホテル前に出ます。...
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【女子目線の甘辛エンタメ・アート評論「ひろえの気分」】初飛行機でNY(3)
お昼ご飯の誘惑
お昼時も少し過ぎてお腹がぺこぺこになった私のもとに、道沿いの屋台のデリのいい匂いが漂います。
スムージーや野菜の屋台もあり、こっちへおいでよと言わんばかりだったのですが、誘惑を振り切って、ずっと訪れたかった鉄板焼きのお店へ。
実は映画のギャグ要素にもなっていたレストラン
その名も「ベニハナオブトーキョー」。1階はまるで比較的高級なバーのような落ち着いた雰囲気があったのですが、階段をのぼるにつれて愉快な笑い声や、金属音が大きくなり、活気を温度で感じます。2階に着くと、ぱっと目に付いたのはシェフの真っ赤な帽子。そして手元のせわしく機敏な動き。
その時デジャヴのように、とある光...
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【女子目線の甘辛エンタメ・アート評論「ひろえの気分」】初飛行機でNY(2)
マイペースすぎるけだるい運転手
イエローキャブに乗り、空港からNYCに向かいます。タクシーに揺られながら、飛行機で聴いたPUFFYの「渚にまつわるエトセトラ」のフレーズがまだ頭の中で響いていました。当時はサプライズで家族旅行に連れて行ってもらったときに、両親のいる、前の座席に身を乗り出して行先をたずね続けていました。対して今、前の座席にいるのは、けだるい表情で、まるで荷物を運ぶように荒い運転で私を目的地まで乗せて行く運転手。冷房の冷気は前の席までで遮断され、後部座席の私のもとには全く届かず汗びっしょり。ああここでは誰も自分のことを気にしてないんだなあと、とんでもなく自由になった気分になり...
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【女子目線の甘辛エンタメ・アート評論「ひろえの気分」】初飛行機でNY
飛行機に乗ったこともなければ、海外に行ったこともない。そんな21歳の私。色んな気持ちが入り混じり、震える手で航空券を握りしめ、いざNYへ!東京とニューヨーク州の時差は-14時間。時間が徐々に巻き戻っていくのを、機内でとてもおもしろく感じていました。
まるで、大人のおままごと
陸に近づくにつれて、まるでとってつけたような細長い砂浜や、自己主張が強くてひしめき合っている高層ビル、そして、広い庭をもつ、可愛い色の屋根のお家が見えてきました。視点はまるで、巨人のおままごと。「ここなら一生住みたいわ。」って理想の街を、子供心をもった巨人が、ままごとで作ったみたいな街なんです。世界中のお気に入りを、...
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映画 PAY IT FORWARD 本当に誰かを変えたいと望むなら(3)
ミス首都大2014高井ひろえの読んだ!観た!感じた!
愛する母親のために、先生を幸せにする
11歳のトレバーは、社会科の授業の課題である、「世界を変えるアイディアを考え、実行に移す。」に真正面から取り組みます。絞り出した答えは、「僕が、3人の困っている人に、その人にとって難しいことをしてあげる。その3人は、それぞれ次の3人に、同じようなことをしてあげる。」こうすれば、世界中に善意が広がってゆき、世界が変わるというものでした。トレバーが善意をわたす2人目に決めたのは、課題を出した張本人であるシモネット先生。そして、なんと、先生と自分の母親アーリーンをくっつけようとするのです!トレバーが2人...
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映画 PAY IT FORWARD 本当に誰かを変えたいと望むなら(2)
ミス首都大2014高井ひろえの読んだ!観た!感じた!
「くそ」な世界を変えるために選ばれた1人目とは
両親は離婚。愛する母親はアルコール中毒。そんな11歳の少年トレバーが、社会科のシモネット先生の、「世界は変わる可能性がある。」という言葉に心を動かされます。そして、「世界を変えるためのアイディアを考えて、実行にうつしてみよう。」という授業の課題に取り組みます。
彼のアイディアは、「僕が、3人の困っている人に、その人にとって難しいことをしてあげる。その3人は、それぞれ次の3人に、同じようなことをしてあげる。」こうすれば、善意が広がってゆき、世界が変わるということでした。「pay it ba...
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映画 PAY IT FORWARD 本当に誰かを変えたいと望むなら(1)
ミス首都大2014高井ひろえの読んだ!観た!感じた!
変わりたい、でも変化するのは、こわい
愛するだれかに、変わってほしい。自分自身を変えてゆきたい。
自分と自分の周りの人が幸せになるために・・・・。
そんな一方で、人は、変化をおそれる生き物だといわれています。
みんな、成長していく中で、価値観や習慣など、自分の今日の行動を決める基準をつくってゆきます。
どんな人と一緒にいたいか、どんな仕事をしたいか、何が正しいのか。いつも、自分の中の基準で決めています。
でも、今までの自分の考え方とは大きくはずれるものを前にしたとき、人はストレスを感じるのだそうです。
自分の考えの枠におさまらないもの...
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21歳女子大生が初めて飛行機に乗るとこうなる(離陸編)
ミス首都大2014高井ひろえの読んだ!観た!感じた!
内弁慶
自分の慣れている環境では、自由に、時には傲慢に振る舞うことができます。ですが、未知の場所や、馴染みのない環境に置かれると、とっても謙虚になるのかもしれません。
雲の上の世界は、私にとって未踏の世界でした。自分の足で歩いたり、走ったり、自転車に乗ったり、自由に動き回れる地上とは違います。飛行機から一歩外に出れば呼吸もまともにできないし、落ちたら命はありません。急に、こわくなるんですね。
飛行機は、滑走路で列をつくって、先頭から飛び立ってゆきます。色や形まで、デザインは様々で、それぞれ個性を主張しあっていました。巨大な鳥は大きなエ...
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21歳女子大学生が初めて飛行機に乗るとこうなる
ミス首都大高井ひろえの読んだ!観た!感じた!(番外編)
空に憧れて、空を駆けてゆきたかった中学時代
「思春期~♪少年から、大人に変わる~♪」
まわりからの目線が気になり始め、そして恋を夢見る年頃-----中学時代。私の恋人はソフトボールでした。一度、指の靭帯を損傷してしまったほど激しいノック。血豆がいっぱいできた素振りやバッティング。そして最後には恒例のベースランニング。女の子がやるとは思えないような厳しい練習に耐えかねて、仲間は次々とソフト部をやめていきました。
そして迎えた長期休暇。メンバーも固定してきた頃でした。岐阜市にある、「金華山」に、一番険しいコースを選び、てっぺんに着く頃に...
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バードマン その3 カメラ長回しの不思議にせまる!
ミス首都大2014高井ひろえの読んだ!観た!感じた!
映画「バードマン」の大きな特徴の1つ。それは、冒頭と終盤の数カットを除き、全編のほとんどが超長回しのワンカットで撮影されているところです。なんと約2時間に渡って、カットなしでの映像が延々と続きます。
その長回しのショットは、すべての瞬間、すべての段階で、出演者の動きや顔の向きでさえも事前に決めておき、1発勝負で撮影するという方法でなされたのだそうです。そうです、失敗が許されないのです。イニャリトゥ監督と出演者の努力は想像を絶しますね・・・・。
実際のワンカットは、ものによっては10分以上のカットもあります。これらの長いカットを、編集で...
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夜明け前が一番暗い バードマン その2
ミス首都大高井ひろえの読んだ!観た!感じた!
客観的にも主観的にも頂点に上り詰めるのは、とても難しいことだと思います。
たとえば、俳優。
自分では世界最高の演技力を誇ると言える俳優がいるとします。そこまでの自信を持てるまで自分を信じて特訓を積み重ねてきた心の強さは本当に素晴らしいですよね。しかし、世界中の誰もがその名を知り、そして顔をイメージすることができるという客観的な基準を設けると、一気に難しくなります。監督の目に触れたり、世界的なヒット作に恵まれる必要があります。
この映画の主人公リーガンは、まさに、「機会に恵まれ上り詰めた側」の俳優でした。
彼は、スーパーヒーロー「バードマン」役...