こんにちは。アプリソムリエの今井安紀です。
出かけられない!美術館や博物館、ギャラリーが営業していない!でもアートには触れたい!そんな時にオススメのアプリを今回はご紹介いたします。
Googleが『Google Arts & Culture』というアプリを出しており、様々な美術館・博物館が収蔵している展示品をアプリ上で見ることが可能。コラボしている美術館・博物館の数はなんと1,200以上なんです。世界中のアートを見る旅がアプリで叶っちゃうんです!
歴史的な美術作品から自然をめぐるバーチャルツアーまで豊富なコンテンツ。

『Google Arts & Culture』ではさまざまな文化やアートのコンテンツにアクセス可能。メインは美術館・博物館に収蔵されているような展示品なのですが、この時のトップページにあるように世界中の絶景にアクセスすることも可能。
基本は英語のアプリですが、Googleは翻訳機能を持っているのでその機能もしっかり搭載。「Googleで翻訳」をタップすれば簡単に今お使いのスマホの言語に合わせて翻訳することができます。
実際の美術館ではできない体験を。グッと作品に近づいて細部まで見れる!

『Google Arts & Culture』の目玉となる内容の一つが「Art Camera」で作品を高解像度で見ることが可能になっていることです。作品の細部をよく見ようと思って近づいても人間の目には限界があることもあるし、そもそも柵や線によって近づける距離が決まっている美術館もあります。このアプリならそんなことは気にせずに作品にグーンと近づいて拡大して見ることができるんです。

試しにゴッホの有名な絵画「星月夜」を見てみました。拡大して細部を見てみると、引きで見るよりもずっと複雑に色が折り重なっているのがわかりますよね。筆使いもリアルに伝わってきます。
有名な作品は美術館では距離が取られていたり、混雑で近づけないことがザラにあります。独り占めしてじっくり見られるのはアプリならではです。
360°ビューやストリートビューを利用した機能での鑑賞もできます。

先ほどの「ハイライト」の中には「360°動画」というカテゴリもあります。ここではさまざまな場所を360°カメラで写し、ぐるぐると自分が回りながらの鑑賞体験を味わえるんです。
360°動画はYoutubeアプリでの再生になり、このアプリ上でコンテンツを選択すると自動で遷移。普段ならなかなか入れない建物の内部をぐるっと見られて圧巻です。

さらに「ハイライト」の中には「ストリートビュー」で有名な美術館内を巡ることができる機能も。なかなか行けない海外の美術館へ行ったような体験がアプリ上で味わえるんです。ここでは昨年足を運んだ「J. Paul Getty Museum」を選択してみました。行ったことがあるところだからこそ、どれくらいリアルな感覚が戻ってくるかを試してみることに。

操作の方法はストリートビューを使ったことがある人なら簡単。矢印の出ている方にタップするとその方向に進むことができるようになっており、くるくると回って見渡すことも可能。展示室の移動も矢印が出ている限りは可能です。作品に近づいたり、全体を見渡してみたりとさまざまな目線で見られるところは本当の美術館さながら。作品解説はさすがに読めませんでしたが、雰囲気はたっぷり味わえました。それこそ実際に行った時の好奇心がよみがえり「あーまた行きたい!」と思うほどに。
「ストリートビュー」カテゴリの中には美術館の他に著名な建築物やスタジアムツアーっぽいものもありました。
好きなアーティストや時代で作品を探すこともできます。

「カテゴリ」ではさまざまな方法で作品を探すこともできます。一番よく使われそうなのが最初に表示されている「アーティスト」ではないでしょうか。各アーティストの名前をタップするとアーティストの説明と作品にジャンプできます。
また時系列表示にすると時代ごとにアーティストがソートされます。この一覧を眺めているだけでも、時代が進むごとにアートが変わりゆく様子がわかって面白いです。

アートやファッションで特定の素材や表現方法を用いる人にとっては「カテゴリ」の「素材や技法」もオススメ。1つの材料や技法でもできあがるものがさまざま。「こんなものにこれを?」と驚かされるものもたくさんあるんです。
個人的にはキラキラが好きなので「ガラス」や「ダイヤモンド」を特に興味深く見させていただきました。

画面下のコンパスアイコンからこれらはアクセスできるメニューで「時間と色で検索」というものもあります。ここでは「色」の方をピックアップ。色で作品をまとめて一覧にすると色ごとの傾向なんかもありそうで興味深いものです。その日の気分に合わせて好きな色の作品を眺めても良し。カラーセラピーっぽくて楽しいです。
ARや絵画風加工、似ている作品探しとカメラを使ったおもしろ機能も。

画面下中央にあるカメラアイコンをタップすると左のようなメニューが立ち上がります。カメラを使ったメニューだけでこんなにあるなんて!これだけでだいぶ遊べちゃうぞ……!
まずは「Art Transfer」という機能で遊んでみました。これは写真を一流の芸術作品と似たテイストに加工してくれる機能。元はこの写真です。

ムンクの「叫び」風に加工してみました。色使いや筆のタッチなどそれっぽい感じに!
ところでこの作品と同じ顔をして、同じようなアングルで写真を撮ってこの加工をやってみたらどうなるのでしょうか。笑顔の写真よりそっちの方が良かった気がしてきた……面白そうなので今度試してみようと思います。

ゴッホの「自画像」風の加工もやってみました。よく見るとちゃんと麦わら帽子をかぶせてもらってます。優しい!他の加工もしてみたところ、それぞれの作品の色使いや絵のタッチを反映していてクオリティが高かったです。

続いて「Art Selfie」で自分に似ている顔の作品を探してみました。
メニューを選ぶとカメラが立ち上がるので、顔を枠にはめて写真を撮ります。このやる気のない眠そうな私は一体どんな作品がそっくりさんなんでしょうか?

一番似ているのは「オルタンス・マンチーニ」の肖像画。17世紀の人みたいです。ご丁寧に似ている具合のパーセンテージまで出ています。確かに目とか近いなとは自分でも思いました。次に似ていたのはカリフォルニア出身のアーティストの自画像。不機嫌そうなところが一致したのか……?
結果はSNSシェアができるので面白い結果が出たら友達に見てもらって楽しむこともできます。

「Pocket Gallery」ではARを利用してギャラリーの中にいるような体験もできちゃうんです。最初にカメラをかざしながら床を認識させ、表示させたいギャラリーをタップすればOK。スマホをかざすとあなたはまるでギャラリーの中。ぐるぐる見渡したり、実際に歩くことで作品に近づいたりもできます。
ギャラリー内はタップで移動して進んでいくこともできるので、今いるお部屋が狭くても大丈夫。小さなお子様と一緒でも、ARなら思う存分ギャラリーでの鑑賞体験を味わうことができるんです。

ぐるぐると歩き回ってみました。スマホを通して見る目線は本当にギャラリーにいるみたい。再現度が高くて驚きました。あちこち探検したりお気に入りの作品に見入ったりと時間を忘れてアートに触れることができました。作品の詳細もタップで見ることができるようになっています。
近くの美術館はどこ?地図を利用してその場所モチーフの作品も見られます。

近くにはどんな美術館が美術館があるのか知りたい時には画面下のピンアイコンをタップ。ページ上部にマップ表示、その下に近い順に美術館を表示してくれます。美術館名をタップすると営業情報や公式サイトへのリンクがあるので実際に行くための情報も簡単に見れるんです。
私はこの機能で近所に行きたい美術館を1つ発掘しちゃいました。

「見る」をタップするとその場所を題材にした作品を見ることができるようになっています。例えば新宿にあるピンをタップすると昔の新宿を描いた作品が。他にも新橋や江ノ島など昔の日本を振り返れるものが多いです。
この機能の対象になっている作品はまだまだ日本では少ないです。今後増えると良いですね。
このレビューで紹介した内容はほんの一部。高品質かつ膨大なコンテンツを無料で利用させていただきGoogleさん本当にありがとうございます!
巨大な美術館の中を探検するように、アプリ内のさまざまなコンテンツにアクセスして作品に触れてみましょう。
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