こんにちは。アプリソムリエの今井安紀です。
英語の発音をパズルゲーム感覚で遊ぶように学べるアプリを発見!
『Phonetic Cards by 発音図鑑』というアプリなのですが、こちらは東京外国語大学のとある研究室からリリースされたもの。発音記号とそれに対応する発音の仕方を学ぶのにも役立つと思います。さらにカードを集めると似ている発音の聞き分けもできるようになるのでさらに英語耳を鍛えることができるでしょう。
まずは40種類の発音記号について。1つ1つカードを集めながら学びます。

発音についてはまずは最初に全ての発音に触れなければいけません。
『Phonetic Cards by 発音図鑑』では40種類の発音をカードにしてそれを集めていくような形でどんどんそれぞれの発音に触れていくことができます。
「Start」をタップすると「Collection」という画面が開き、そこから「?」のカードをタップすると1つ目の発音の勉強が開始します。

スタート画面では「なんの発音が出てくるでしょう?」とカードは「?」になっています。クリアしたあと、2回目以降復習をするときには発音記号が表示されるようになります。
「Tap」をタップしてスタートすると単語の音声が流れます。音から空いた部分に入る発音を予想してパズルのようにドラッグして当てはめればOKです。わからない時には口の部分をタップすると単語の発音を再度再生でき、さらに各カードをタップするとその発音が流れるので参考にしてみてください。

聞いただけではわからない時は、しばらく待つと大ヒントである単語そのものが表示されます。
また時間制限がないからこそやって欲しいのが、音声再生中に口の中の動きも再現されているので観察してみること。綺麗な発音を目指す方は単語や各発音の口の動きをみながら真似してみると良いと思います。
正しい単語を当てはめると再び単語が再生され、次の問題へと進みます。

どうやらCollection 1.は「p」のセクションらしく、「shop」などの「p」の発音が出てくる単語を繰り返し学んでいく形になりました。
右はとある「p」のつく単語全体の発音記号。これ何の単語かわかるでしょうか?
発音記号を全て身につけるとこれだけで何の単語かある程度絞り込めるようになってきますよ。

ちなみにこれは何の単語になると思いますか?答えは「pleasure」でした。代表的な5単語を使い、徹底的に「p」を学んでいきます。5単語全て正解でクリアとなり、「p」のカードをもらうことができました。「Collection」に「p」が表示されるようになり、その隣にまた先ほどと同じような新しい「?」のカードが現れるのでどんどん挑戦していきましょう。

次に出てきたのは「p」に近い発音の「b」でした。「b」も5単語を用いて勉強していきます。
問題自体は簡単でも不思議なことに同じ発音を何度も繰り返し聞いていると耳にしっかり定着していく感じが。ここでしっかり単語を耳に焼き付けておくと後から出てくる似ている発音の聞き分けの時に役立ちますよ。

最初にガッツリと子音の勉強をした後は今度は母音の発音記号とその発音、音を身につけていきます。
日本語では「あいうえお」の5音だけですが英語では約15音もある(考え方によっては数え方が変わるらしい)そう。話し分けるためにはまずは聞き分けられなければいけない、聞き分けるためには1つ1つの母音の音を知らなければいけないということでそれもこのアプリは助けになると思います。
右のスクショが全ての発音記号のカードをクリアした状態。全クリアで次の「似ている発音を聞き分ける」が解放されます。
似ている発音聞き分けチャレンジ!あなたはどれだけ答えられる?

それぞれのステージはカードが表示されている画面の右上の「cards」から切り替えることができます。
続いて似ている発音を聞き分ける「Minimal Pairs」にも挑戦してみました。
母音も子音も日本語よりずっと多い英語、子音は「r」「l」が一般的には大変ですが意外と母音の聞き分けが難しいかも…!

まず最初に出てきたのは「p」と「b」の聞き分けでした。正しいと思う発音記号をドラッグして空欄に当てはめます。この2つは日本語にもある音なので皆さんも割とできると思います。
「p」と「b」は同じ破裂音で両唇音、違いが有声音か無声音かというところなので実は発音が近いのでこの分類になったのでしょう。

発音記号の時と同様そのセクションの問題を全てクリアするとまたカードがもらえ、次の問題がオープンになります。次は何と何がくるのでしょうか…?最初はこのように分類の似ている発音同士にちょっと違うのを混ぜていくくらいの問題が多いので進めやすいと思います。
聞き分けが怪しい時には一覧画面からまた同じものに挑戦して何度も何度も復習すると耳が慣れてくるのでオススメです。

日本人が苦手な「r」と「l」の発音の比較も出てきました。
問題をこなしながら思いましたが、「play」と「pray」以外にもこの類でややこしい単語結構あります…それぞれ全然意味が違うのでしっかり聞き分けられるようになって会話をよりスムーズにできるようにしたいものです。

続いてこれまたややこしいのが意外に母音だったりします。例えば「law」と「low」、似ているようで発音違うんです。これ意識しないと日本語話者はこの2つ混同しがちだと思うのでこのアプリでしっかり癖付けをした上で、怪しい単語は改めて辞書を引いてみるといいですよ。
他にも同じ「ア」に聞こえるけれど実は違うとか結構あるのでしっかり鍛えましょう。

全ての「MInimal Pairs」をクリアするとさらに別のクイズのステージがオープンします。
ここで一覧を見て振り返ると、最初は似ている分類の発音を比較する問題が多かったですが徐々に違うものも混ざってきていますね。
個人的には「n」と「ŋ」あたりが結構難しかったです。
新たなステージは「英語耳を目覚めさせる!」

このステージではさらに英語耳を鍛えていきます。「ネイティブ特有の音声変化に挑戦」ということで音がつながったり、発音が弱くなる、単語によって発音が消失するものがあるなど日本語にない発音の特徴をここでは聞くことができるんです。今まで何気なく発音していたあの単語、実はこんな風になっていたという仕組みがつかみやすいです。

例えば最初は「t」と「r」の連結。何気なく発音できてしまっている方も多いとは思いますが、日本語にはこの発音はないもの。そのため間違ってこの2つの音の間にoやuにあたる母音を入れてしまっている方も。
自分の発音が怪しいなと思ったら「1回目で正解を知る」→「2回目で回答する前に1つずつカードをタップで発音を確認して真似をし、それらをゆっくりつなげてみる」などやってみると良いかなと思いました。

最初は子音と子音がつながるものが中心に出題されていました。しかしそのうち「nt」で音の脱落が出てきたり(例えば「twenty」は「twenny」みたいな発音となり「t」が消える)だんだんと複雑に。
さらにその後見たことのないものが出てきた…!「b」の下に小さな何かがあるぞ…「p」の上になんかついてるのもあるぞ…英語、発音一つとっても奥が深いです。
スマホが音を読み取って音の正誤を判別するなどの機能はありませんが、無料で発音に特化しここまで掘り下げているのはなかなかないなと思います。気軽に発音を良くするための勉強をするにはぴったりです。
さらに深く勉強したい方はネイティブの下の動きを再現している「発音図鑑(¥960)」もお試しください。
Phonetic Cards by 発音図鑑
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