画像: 恋人たち

橋口亮輔監督
恋人たち
観てきました。

ぐるりのこと 以来7年振りの待望作です。

不条理に満ちたこの世界を、
それでも慈しみ肯定するーーー。

理不尽なことがまかり通る世の中で、
不器用に生きる恋人たち。幸せを求めて彷徨う彼らが見つけた、ささやかな希望の光。

あらすじ。

通り魔殺人事件によって妻を失った男。
退屈な日常に突如現れた男に心が揺れ動く平凡な主婦。
同性愛者で、完璧主義のエリート弁護士。
不器用だがひたむきに日々を生きる3人の''恋人たち''が、もがき苦しみながらも、人と人とのつながりをとおして、ありふれた日常のかけがえのなさに気づいていく姿を、描いています。

飲みこめない想いを
飲みこみながら生きている人が、
この日本にどれだけいるのだろう。
今の日本が抱えていること、
そして、''人間の感情''を
ちゃんと描きたい。

橋口監督がこの7年間経験した不幸と、不条理な社会を経験したからこそ描く事が出来た作品だとも思います。
辛い、悲しい、そして、絶望を味わい、それでも前を向いていこうと思いながらも、さらにどん底に突き落とされ、そんな苦しい、苦しい経験にもがき、抗い、それでも前を見続けたからこそ、見つけられたのだと思います。
あの美しい青空を。

なんだかうまく表現出来ないけれど、この作品には言葉では言い表せない、現代社会に生きる人々の心にたまった澱というか底深い何かが本当に緻密に描かれていて、彼らそれぞれの答えが、この作品には確かにあった。

あの空を見つけることは、その経験をした人でないと見つけることが出来ないけれど、それは本当に本当に辛くて、切ない。

観終わった後、放心状態というか、力が抜けて暫く立つことが出来ませんでした。

本当に、素晴らしい作品でした。




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