
「イノセント・デイズ」早見和真 著作
涙が止まりません。
彼女の気持ちを考えると、涙が溢れて溢れて心が張り裂けそうになる。
こんなにも心が乱され、しめつけられる作品は久しぶりでした。
あらすじ
なぜ、そんなことをしたのか?
放火によって奪われたのは、
元恋人の妻とまだ1歳の双子の命。
確定死刑囚、田中幸乃の人生は、
「不運」と「悪意」が支配していた。
「暴力」と「裏切り」も加勢する。
だから、なのか?
ひとりの男だけが、味方であり続ける。
なぜ彼は、彼女を最後まで信じようとしたのか?
死刑が執行されようとする日の朝、
空は透き通っていたーーー
その死刑囚が犯した最大の罪とは?
人生には、運がある。
その運で全く別の人生に変わっていく…
そして、性格も、外見も、すべてを変えていく。
連れ子ではあるけれど、普通に幸せな生活を送っていたー
だか、突然、最愛の母が交通事故で亡くなってしまった事で、一変してしまう。
その後、彼女は父から暴力を振るわれ、祖母に引き取られるもそこでも虐待される。
ただ自分を必要としてくれる人を愛し、いくら騙されようが、裏切られようが、その人が必要だと思ってくれたのなら、自分を犠牲にしてもその人を大切に思い庇い続ける。友人でも、恋人でも。
彼女の比類ない孤独がどんなだったか。
冒頭のイメージとは全く違う真実がわかります。
彼女は、どんな人生を歩み、どんな罪を犯したのか、ぜひ、読んで感じてみて下さい。
心が震える作品です。