夢は買えると思ったことありますか?
百田尚樹さんの『夢を見る男』を読みました。

夢を売ることを仕事としている
出版社の敏腕編集長の牛河原が客とするのが、
将来、スティーブ・ジョブズのような男になると
豪語するフリーター。
自分の教育論を世に知らせたい主婦。
輝きに満ちていると信じてやまない
自分史を残したい団塊世代の男。
そんな本を出すことを夢見る人たち。
彼らを客として牛河原がするビジネスとは…
出版業界で起こっている現実とは…
笑いもある中で現代人の欲望を
鋭く指摘されている作品でした。
この本を読むまで気づいていませんでしたが、
現代人は「自意識」と「自己顕示欲」が肥大していると…
私もSNSをいくつかやっていますが、
今ではやっていない人の方が珍しいほどなのを考えれば
納得いきますよね。
読み進めれば進めるほど、
最初は悪者に感じた牛河原編集長が
私にはかっこよく見えてきました!
最後には、すごく好きになりました(笑)
この本は、
『一度でも本を出したいと思ったことがある人は
読んではいけない』
と書いてあった帯を見て即買い!
こういう風に書かれていると読みたくなってしまうのが
人間だと思うのし、それにつられた訳ですが…
私は、逆に出したいと思ったことがある人にほど
読んで欲しいと思います‼︎