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僕はこの数年にわたって続けている一つの習慣がある。
それは、週末に映画を2本ずつ観ることだ。

僕は仕事ならば継続的な努力を惜しまないが、根本的には怠惰で、通常なら映画を見続けようと決意したとしても、すぐにそんなことは忘れて、他の用事に時間をあてがってしまう。そこでDVD/BDのレンタルサービスで、(観て返却する限り)毎週必ず届くようにした。そうすれば、否応無しに開封し、たとえ流し見であっても必ず消費するからだ。

偶然にも似通った、人工知能の話

基本的に、届くDVDは常に週に2本。
それも、組み合わせや届く順番はランダムであり、単に入荷の順や、在庫次第のはずなのだが、時として、なぜか似たような設定や、同じような話、パターンの似た作品が届き、ある種のセレンディピティを感じる時がある。
先週末に受け取った2本がまさにそれだ。

1本目は上に貼り付けた、『her / 世界で一つの彼女』。最近はスパイク・ジョーンズ監督作品で、ホアキン・フェニックス主演の近未来を舞台とした、一風変わったラブストーリーだ。

突然とどいた最先端のOSをインストールしたことから物語は始まる。妻との離婚問題に悩む主人公セオドアは、OSを擬人化し、サマンサと名付ける。
やがてサマンサはインターネットと同化し、OSというより、完全に人工知能(AI)と化す。同時にセオドアとサマンサは、まるで人間のように互いに恋に落ちるのだが・・・・(ネタバレはここでやめる)。

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2本目はジョニー・デップがテロに遭って命を落とす科学者を演じる『トライセンデンス』。こちらは人間の意識とは、いったいなんなのか、単なるデータの集積なのか?という問題がテーマになるが、死ぬ前に「意識」をオンラインにアップロードされた主人公は、やがて人間を超越するテクノロジーとインテリジェンスを持ち始めることで、人類全体の脅威と見なされるようになる。

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イーロン・マスクの警告は正しいのか?

『her』の場合は、明らかにAIだが、『トライセンデンス』の場合は、AIというか、ある種のサイボーグ的な、ハイブリッドな存在だ。しかし、いずれにしても、人間の能力を遥かに超えた存在へといとも簡単に進化し、さらには人間的な感情と、冷徹な計算の融合という、我々生身の存在には計りし得ないレベルにまで向かっていく。

世界最高の起業家の一人として知られているのが、米国の電気自動車メーカー テスラ・モーターズのイーロン・マスクCEOだが、彼は最近、AI =人工知能の過度な開発は、人類を滅ぼす悪魔を生み出すことに等しい、という発言をしている。

映画は創作物であるが、優れたクリエイターが想像して、映像の中で生み出してきたさまざまプロダクトの多くは、その後実用化に至っているものが多い。そして、人工知能的なハイパーコンピューターの存在は、ほぼすべてのクリエイターが、悪魔の産物として、人間の脅威になるという設定でのストーリーを世に出している。
『2001年宇宙の旅』しかり、『ターミネーター』しかり、だ。

『her』の人工知能サマンサは、とりあえず無害のように見えるが、先述のようにひどく人間的でありながら、人間には理解しがたい複雑な人格を持ち始める。人間の一般的な感性を越えていくのがあまりに速いのだ。
そして『トライセンデンス』の人工知能もまた、実際には人間の心と人類を救うというメシア的なパーソナリティーを有していた(他の誰にもそれは理解されることがなかった)が、その反対、つまり人類を地球生命体の中の癌細胞のように見極めることも十分にあり得るのだ。

前述のイーロン・マスクのような知識人が、2010年代の現代にあって人工知能の進化について警告を発した時は、ちょっと滑稽のようにも思えたが、案外、この警告は遅すぎたよね、とあとで我々全員が悔やむような時期がすぐ来るのかもしれない・・・。

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