Facebookが事実上のソーシャルプラットフォームになり、一般消費者がインターネット上に自分の近況をアップロードすることへの抵抗感は、ほぼゼロになった。匿名がよければTwitterがあるし、動画や画像であればInstagram・Vine・YouTubeがある。また、限られた人とだけのやりとりということであれば、SnapchatやWhatsApp、LINEがある。 そのなかでブログは死んだのか、オワコンということでいいのか? というと、そうでもないらしい。

Facebookをはじめとするソーシャル系サービスには、タイトルというものがない。なぜなら、基本的に自分の今の状況や気分をシェアするサービスであるからだ。逆にいえばソーシャル系サービスは、特定のテーマについて掘り下げて、意見を明確に記すための道具ではない。


そのための道具こそがブログであった。今から自分がなにを語りたいのかを端的に知らせるためのタイトルがあり、本文がある。


しかし、残念なことにブログはフォーマットがあまりに古い。PC上で読むにはよいが、モバイル上では読みづらい。いちいちページ遷移しなければならないのは、じつにめんどうだ。


そこで最近になって、それなりに長文であっても書きやすく、かつ読みやすいフォーマットを自動的に構築する新型のブログフォーマットが復興してきている。それがMediumやTumblrである。

Mediumはともかく、Tumblrはソーシャル系サービスの勃興と同時期に存在しており、いまさら感があるかもしれない。しかしシンプルな操作でテキスト・動画・画像を組み合わせたコンテンツをつくり出すサービスとしては、やはり飛び抜けた存在だ。


また、冒頭に挙げたソーシャルサービス群が完全に普及し、逆にある程度匿名制を担保しつつ、自由な表現で自分の意見をコンテンツ化する、という作業にフィットしたサービスとして、改めてTumblrへの注目が集まっている。


そして、MediumとTumblrは、お互いを強く意識している。Tumblrは長文テキストよりは、画像や動画などのクリエイティブなコンテンツをサクッとアップするのに向いたサービスだったが、2015年になってエディタをMediumに酷似した、パラグラフごとにツールキットを表示させつつ、データを入力させるタイプへと変えた。


同時にMediumは、もともと長文を書きやすくするというコンセプトであったものの、画像などを気軽にアップしたりTwitterのように短いコンテンツを気楽に書けるUIも取り入れた。


日本国内では、僕が経営するリボルバーがdinoというシンプルなモバイルブログ的サービスを提供しているが、最近はサイバーエージェントもブログとInstagramやTwitterなどを統合してWebサイト化するサービス(AmebaOwnd)を発表した。


たしかに従来型のブログフォーマットはブームの終焉を迎えているが、ブログが担ってきた、ある程度まとまったコンテンツをアップするプラットフォームの需要はまちがいなく上がってきている。 世界的にみると、TumblrとMediumがその急先鋒として存在感を増しているし、日本でも似たような試みが顕在化しているのである。


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